三和商事がコンセント式感震ブレーカーの全遮断タイプ発売
震度5強以上感知で通電を自動遮断
三和商事は、コンセント式の感電ブレーカー「zen断(ぜんだん)」を2025年2月に発売する。
地震発生時に多いのが、揺れが収まった後に電気の再通電によって起こる通電火災だ。この防止を目的として14年に閣議決定された「首都直下地震緊急対策推進基本計画」において、感震ブレーカーの普及率を25年までに25%にする目標が掲げられた。しかし、22年時点で普及率はわずか5.2%にとどまっている。
今回発売するzen断は、震度5強以上の強い揺れを感知すると、自動でブレーカーを全て落として通電を遮断する全遮断タイプの感震ブレーカー。30秒単位のタイマー機能を業界で初搭載しており、揺れを感知してから通電遮断までの時間を0~3分までの間から選択できるようにしたことが特徴だ。
阪神淡路大震災のように、震災は夜間や早朝など外が暗い時間帯に発生することも想定される。火災防止には電気の即遮断が有効だが、避難経路を確保するための照明も使えなくなってしまうことが難点だ。zen断を使用することで、こうした避難に係る問題点を解決できる。
また、zen断は電子センサーではなく、振り子の原理で震度を感知するため、定期的な作動テストが不要。故障によっていざという時に作動しないという心配がない。
同社はzen断の発売により関心ブレーカーのさらなる普及率向上を目指し、通電火災の防止につなげたい考えだ。
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