国土交通省が「こどもエコすまい支援事業」を創設へ
経済産業省・環境省と連携して省エネ住宅への支援を強化
国土交通省は、「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」が閣議決定されたことを受けて、補正予算成立後に「こどもエコすまい支援事業」を新たに創設することを発表した。省エネ住宅の新築、省エネリフォームの支援をさらに拡充していく方針だ。
「こどもエコすまい支援事業」は、省エネ住宅の新築、住宅の省エネリフォームを支援するもので、現在行われている「こどもみらい住宅支援事業」を引き続く形で実施される。
新築住宅については、「こどもみらい住宅支援事業」では、住宅の省エネ性能に応じて、1戸当たりの補助額が変わる仕組みになっていたが、ZEH住宅(強化外皮基準かつ再エネを除く一次エネルギー消費量▲20%に適合するもの)への100万円の補助に1本化した。子育て世帯・若者夫婦世帯が取得する住宅が対象となる。
リフォームについても基本的には「こどもみらい住宅支援事業」の補助内容と同じ内容になっている。開口部や躯体などの一定の断熱改修やエコ住宅設備(節湯水栓、高断熱浴槽など)の設置に対して、1戸当たり30万円を上限に補助を行う。子育て世帯・若者夫婦世帯と安心R住宅の購入を伴う場合は上限が45万円に引き上げられる。子育て世帯・若者世帯夫婦が既存住宅を購入し、省エネリフォームを行う場合の上限は60万円となる。
また、省エネリフォームと合わせて実施する子育て支援のための改修やバリアフリー改修なども補助対象になる。
「こどもみらい住宅支援事業」と大きく異なる点が、経済産業省と環境省が実施する補助事業との連携が図られたことだ。
「こどもエコすまい支援事業」では、省エネ改修の実施を条件として、子育て支援のための改修工事なども補助対象になるが、経済産業省と環境省が実施する補助を利用した場合、省エネ改修を実施するという要件を満たしたことになる。
例えば、経済産業省が実施する補助制度を活用して高効率給湯器を設置し、同時に「こどもエコすまい支援事業」を利用して子育て支援のための改修を実施することが可能になる。結果的に1戸当たりの補助額を増やすこともできるというわけだ。
補助対象になる工事は、2022年11月8日以降に契約を行い、申請する事業者が所定の手続きを行い本事業の事務局の登録を受けた後に着工したもの。本事業の事務局は12月中旬に開設される予定。「こどもみらい住宅支援事業」の登録事業者は、事務局開設日が登録日とみなされる。
エネルギーコストの高騰などによって光熱費などが上昇する中で、住宅の省エネ化に対するニーズが高まる傾向にある。断熱性能の高い開口部や高効率給湯器を設置することで、より手軽に住宅の省エネ性能を向上することができるだけに、補助制度を活用したリフォーム提案に期待が集まりそうだ。
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