2021.7.27

2030年に新築戸建住宅の約6割に太陽光発電を

内閣府のタスクフォースで方針明らかに

内閣府の「第13回 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」が7月27日に開催され、住宅・建築物の省エネ性能向上に向けた議論が行われた。この議論のなかで、2030年に新築戸建の約6割に太陽光発電を導入することを検討する方針が明らかにされた。あわせて、住宅のZEH義務化や省エネ基準の上位等級を設定する必要性なども指摘された。


「第13回 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」では、住宅・建築物におけるエネルギー性能の向上に向けた規制・制度のあり方について議論が行われた。

タスクフォースのメンバーから、国土交通省、経済産業省、環境省の3省で進めてきた「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」(以下、あり方検討会)が取りまとめた「脱炭素社会に向けた住宅・建築物における省エネ対策等のあり方・進め方(案)」に対する意見書も提出された。

意見書では、あり方検討会が示したとりまとめ案のなかで、「2030年における新築の住宅・建築物については平均でZEH・ZEBの実現を目指す」とされている部分について、「少なくとも『ZEH・ZEBの省エネ基準への適合義務化』と書き換えられるべき」と指摘。

この点について国土交通省では、2023年度までに誘導基準をZEHレベルにまで引き上げ、遅くとも2030年度までに義務基準を誘導基準に引き上げるとしており、ZEHの義務化を視野に入れていることを説明した。

また、タスクフォースでは住宅への太陽光発電の設置義務化の必要性についても言及。これに対して資源エネルギー庁は、「政策強化により、2030 年に供給される新築戸建住宅の約6割に太陽光発電を導入することを検討している」と述べた。

河野太郎内閣府特命担当大臣はこの目標に対して、「カーボンニュートラルの実現に向けた大変さを理解できていないのではないか」としたうえで、住宅への太陽光発電義務化にまで踏み込んだ議論が必要であることを示唆した。

その他、ZEH以上の性能等級を早急に設けるべきという意見なども挙がった。

政府では、2030年までに13年比で温室効果ガスを46%削減するという目標(NDC46%)を世界に約束し、さらには2050年までにカーボンニュートラルを実現するという目標を打ち出している。

また、地球温暖化対策計画の素案では、家庭部門で温室効果ガスを13年度比で66%も削減するという計画が公表された。 こうした目標を達成するためには非常に高いレベルの対策が求められるだけに、住宅・建築分野の温暖化対策が大きな転換期を迎えることになりそうだ。

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