日本デザインコミッティー、銀座松屋で展覧会 「ヒュッゲな暮らしを創るあかり」
「おうち時間」を豊かにするヒントに
日本デザインコミッティーは、11月9日まで、松屋銀座 デザインギャラリー1953で、展覧会「LE KLINT / Hyggeな暮らしを創るあかり」を開催。デンマークの照明ブランド、LE KLINT(レ・クリント)にスポットをあて、居心地の良い時間や空間をあらわす「Hygge(ヒュッゲ)」な暮らしを創るあかりを紹介している。
デンンマークでは寒く、暗く、長い冬が10月から3月まで続く。そして1年の半分以上が雨。自然の光を浴びる時間が極端に少ない。こうした厳しさの中で、デンマーク人は、よりよく生き、ヒュッゲな空間をつくるために、“あかり”を大切に考えている。例えば、薄暗いほど、ヒュッゲの度合いが高まるとされ、キャンドルが大好きであり、1人当たりのキャンドルの年間消費量は6kgにものぼる。
そのデンマークを代表する照明ブランドがレ・クリントだ。創業者のP.V.イエンセン・クリントは、日本の折り紙から着想を得てオイルランプのシェードを開発。1943年の創業以来、そのデザインのDNAを守りながら一貫してデンマークの工房で職人の手仕事により、現代の暮らしに寄り添うあかりを生み出し続け、ヒュッゲを体現する。
今回の展覧会では、レ・クリントの新しいデザインの照明の一部を展示すると共に、伝統的な照明と、スマートフォンなどで調光・調色できるテクノロジーとの融合がもたらすヒュッゲな空間づくりを提案している。
コロナ禍でテレワークの普及などにより、家で過ごす時間がより長くなる人が増えている。「おうち時間」をいかに豊かにするか。デンマークのヒュッゲという考え方がヒントを与えてくれそうだ。
同展覧会を担当した建築照明デザイナーの面出薫氏は「繊細であたたかなレ・クリントのあかりがヒュッゲな空間を創りだす。この展覧会が暮らしの原点を呼び起こすきっかけになれば」と話す。
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日本デザインコミッティーは、1950年代に「グッドデザインの啓蒙」を目的に設立。現在26人の有志により、松屋銀座での活動を中心に、様々なグッドデザイン運動を展開。世界中の様々なデザイナー、ジャンルのデザインを紹介する目的で、1964年に松屋銀座7階に開設された「松屋銀座 デザインギャラリー1953」では、メンバーが企画から運営までを手がけ、バラエティー豊かな展覧会を開催している。
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