2019.12.24

デザインの国デンマークに学ぶ

“ヒュッゲ”な空間のつくり方

デンマーク王国大使館は、「健康を目的とした人間主体のデザイン」の取り組みを推進するデンマーク企業を一堂に集めカンファレンスを開催した。デンマークには居心地の良い時間や空間を表す「HYGGE(ヒュッゲ)」という言葉もあるほどで、デンマーク企業の「人間主体のデザイン(HCD)」の取り組みから、居心地の良い住空間のつくり方のヒントが見えた。

ピーター タクソ-イェンセン駐日デンマーク王国大使は、「デンマークと日本には共通してデザインを愛する文化がある」と話した

デンマークには、「人間主体のデザイン(HCD)」を取り入れ、市場をリードする企業が数多く存在する。デンマーク王国大使館で開催されたカンファレンスでは、こうしたデンマーク企業が9社集まり、各企業が展開する製品、技術、ソリューションなどを通じてHCDの事例を紹介した。

ピーター タクソ・イェンセン駐日デンマーク王国大使は、「デンマークと日本には多くの共通点があるが、その最たるものがデザインを愛する文化があること。世界的に高齢化が進む中で、デンマーク企業のHCDの取り組みが注目されている。いかにクオリティオブライフを向上させ、ウェルビーイングを可能にするか。そのヒントが得られるのではないか」と述べた。

独自のあかり文化を醸成
ライティングセラピーも普及

デザイン先進国のデンマーク中でも世界的に多くのファンを獲得するのが、家具や照明などのインテリアブランドだ。デンマークには、居心地の良い時間や空間を表す「Hygge(ヒュッゲ)」という言葉があるほどで、いかにその居心地の良い時間や空間をいかに実現するのか。日本においてマスコミなどがデンマークの家具、照明ブランドの特集を組むなど、関心が高まってきているという。

デンマークを代表するインテリア企業の一つが、王室御用達の照明ブランド「LE KLINT(レ・クリント)」。創業者のP.V.イエンセン・クリントは、日本の折り紙から着想を得て、オイルランプのシェードを開発。1943年の創業以来、そのデザインのDNAを守りながら一貫してデンマークの工房で職人の手仕事により、現代の暮らしに寄り添うあかりを生み出し続けている。


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