360度現場ビューを手間なく作成 遠隔での現場管理で移動時間などを大幅削減 SoftRoid「zenshot」

業務負荷の軽減と施工品質の向上を両立 

過度の業務負荷がのしかかることが多い現場監督。現場への移動時間だけでもかなりの時間を費やしてしまう。こうした状況を打開するものがSoftRoidのAI施工管理サービス「zenshot」だ。

遠隔での現場管理を実現する「zenshot」

カメラを持って2~3分現場の中を歩くだけで、2~3時間後には360度現場ビューがクラウド上に自動で作成される

2〜3分カメラを持って歩くだけで作業は終了

「zenshot」は、東京大学発のAIスタートアップが開発したシステム。現場に設置した360度カメラを持ち歩くだけで、自動で工事現場の360度現場ビューを作成し、遠隔現場管理を可能にするというものだ。

サービスの導入・運用は非常に簡単で、現場に専用のカメラ機材を設置し、日々2〜3分カメラを持って工事現場を歩くだけ。撮影が完了すると、記録した360度動画がクラウド上に転送され、独自のAIが解析を行い、事前登録した図面に対応付ける形で360度現場ビューを自動で作成する。撮影してから現場ビュー登録までに要する時間は2~3時間程度で、ほぼリアルタイムに遠隔から現場状況を確認することができる。

アプリインストールなどの面倒な前準備不要で、現場に設置した機材を使うだけのため、職人など現場にいる誰でも簡単に撮影可能だ。そのため、現場監督が訪問することが難しいタイミングにおいても、現場訪問せずに全体の施工状況を把握することができる。

現場監督の移動時間を6割削減

「zenshot」を実際に導入している住宅会社では、毎朝、作業をはじめる前に施工業者などが360 度現場ビューを撮影するようにしている。これによって、現場監督は工事現場に行くことなく、担当する全現場の状況を遠隔から把握できる。作成された360度現場ビューを確認するために特別なアプリのインストールなどは必要ない。Web アプリケーションとして提供されているため、パソコン・タブレット・スマートフォンなどインターネットにつながる機器があれば、いつでもどこでも現場を確認することができる。

生成された360 度現場ビューは、図面上の位置に対応付いて記録されるため、気になる箇所を1クリックで確認することができる。スマートフォンで撮影した写真とは異なり、現場全体が360度網羅的に記録されるため、確認したい箇所が写っていないことや、隠蔽部などの重要箇所の記録漏れといったことを防ぐことができる。

その他にも、撮影日時が異なる同じ工事個所の写真を同時に横並びに表示して比較する機能や、表示している360度ビューの画像をスクリーンショットとしてダウンロードできる機能、スクリーンショットした画像上に手書きスケッチを行える機能も搭載している。

既に「zenshot」を導入している住宅会社のなかには、現場監督の移動時間が約6 割も減ったという事例もあるという。移動時間が削減される一方、遠隔から確認できるようになることで確認回数が増加したため、以前よりも細かく現場を確認できるようになり、施工品質の向上に貢献しているそうだ。

アフターサービスなどでも活躍

アフターサービスなどでも「zenshot」で作成した360 度ビューが役立つ。竣工してしまうと隠れてしまう壁の中などの施工時の様子をすぐに確認することができるため、メンテナンスやリフォームの際に活用することができるのだ。また、例えば漏水事故などが発生した場合、見えない部分の施工状態まで細かく確認でき、漏水の原因特定などにも役立つ。

ユーザーである住宅会社からは、営業面でも効果を発揮しているという声も届いているようだ。「zenshot」を利用して施工品質の向上やアフターケアの強化を図っていることを施主に説明することで、信頼を獲得し、住宅会社選びの最後のひと押しになっているという。

住宅業界では施工者だけでなく、現場監督の不足が深刻な問題になっている。それだけに、現場監督の業務負荷を軽減し、1人当たりの担当件数を増やしていくことが求められている。「zenshot」による遠隔での現場管理を導入することで、現場監督の業務負荷が大幅に軽減されることは間違いないだろう。

同じ工事場所の過去の写真と今の写真を比較することも可能
基礎工程も網羅的に記録することができる

株式会社SoftRoid
https://zenshot.jp/