意匠と構造を融合したプレゼンツール 強化版により設計機能が充実

コンピュータシステム研究所「ALTA-Revolution」

受注に直結するプレゼンを行うためには、3Dパースなどのよりイメージを伝えやすい資料を用意することが不可欠になっている。また、提案資料に求められるクオリティもますます高くなってきており、最近ではVR画像を用いたルームツアーなどを行うケースも一般化してきている。
しかし、こうした提案が必ずしも受注につながるわけではない。場合によって失注することもあり、「営業担当者だけでなく、設計担当者にも動いてもらったのに…」と口惜しい想いをすることも少なくない。

また、受注後も様々な提案資料を求められ、設計や仕様の変更の度にパース図を修正するといったこともある。

業務負荷はどんどん増えていき、生産性も低下していく―。こうした事態に悩む住宅会社は多いはずだ。

営業担当者が、プランの作成から3Dパース図の作成、見積や拾い出し、構造計算書の作成までできたら…。このような夢のようなことを、デジタルの力で実現するプレゼンツールが、コンピュータシステム研究所の「ALTA-Revolution」だ。

手書きの間取り図が3Dパースに

これは、CADの知識がない営業スタッフでも、手書きの間取り図から本格的なプラン作成が行えるツールだ。

専用の方眼紙に手書きの間取り図をフリーハンドで書くだけで、3Dのパース図が作成できてしまう。手書きの間取り図をスマートフォンで撮影し、クラウドにアップすると、AIが画像認識を行い、自動で3Dのパース図が完成してしまう。その時間は10秒。あらかじめ、自社の標準仕様やデザインを設定しておくことも可能だ。

完成した3Dのパース図には、「建具自動配置機能」によって、玄関の位置には玄関ドア、2階バルコニー側の窓には掃出し、ユニットバスの扉は折れ戸といった具合に、部屋に合った建具をAIが自動で識別して設置される。

ボタンひとつでトイレ、ユニットバスなどの住設機器から、リビングのテーブル・ソファーなどを自動配置する「設備自動配置機能」も搭載している。

自動配置された建具や設備は簡単に変更することもでき、顧客のリクエストを聞きながらプランの精度を高めていくことができる。

VRで提案力がさらに向上

3DプランをVRで確認できる機能も備えている。360度の視点でプランを確認することができ、より完成後のイメージを把握しやすくなる。バーチャル住宅展示場制作システム「ALTA for VR」を利用すれば、3Dプロジェクターで部屋の壁や床にVR画像を投影し、そのなかで完成後の空間を疑似体験できる。また、「ALTA VR-Mini」を使うと、4m×4mのスペースにVR空間を創り出し、そのスペースの中を自分の足で歩くことができる。

VR画像を確認し、その場で顧客から修正した部分などを聞き、3Dプランで修正した後に、再びVR画像で確認するという作業も行える。これまでのプランニング作業とは全く異なる形で、臨場感があるリアルなVR画像によって、完成後に「イメージと違う」となるリスクの極小化にも貢献する。

3Dのパース図やVRなどをスマートフォンやパソコンなどで顧客と共有しながらリモートでの営業や打ち合わせを行うことも可能で、楽しみながら打ち合わせを進めることができる。

構造計算書も一気通貫で出力

自動伏図機能を搭載しており、基礎・床・小屋などの各伏図が自動生成され、より簡単に概算の木拾いができるようになった。受注できるかどうか分からない物件であっても、プレカットCADで時間をかけて入力することなく、簡単に精度が高い見積りが提出できるようになる。

従来のスパン表に基づく伏図生成に加えて、梁成算定を行うことも可能だ。さらに梁成算定根拠や構造計算ソフト「KIZUKURI」に連動して、構造計算書も出力できる。

これによって、設計担当者が手を煩わせることなく、営業担当者が構造計算書等の出力まで行える。

あとは設計担当者が細かなチェックを行えば、建築工程へと進むことができるというわけだ。

設計者の高度なニーズにも対応

「ALTA-Revolution」を使えば、営業担当者が設計者の手を借りずに構造計算書の出力まで行うことができるが、より詳細な設計を行いたいというニーズもある。

そこで、2021年秋に発売予定の強化版では設計CAD機能を強化し、一般的なCADソフトと同等の性能を備えたものにバージョンアップする。

営業担当者が間取り図から作成したプランのデータを使い、設計担当者がより詳細な設計図面を作成することが可能になる。

プレゼンツールとして多くの住宅の営業担当者の支持を集めてきた「ALTA-Revolution」だが、今後は設計担当者にとっても業務効率化を促すうえで、強力な味方になるツールになりそうだ。

伝わる!「ALTA」対面プレゼン

施主の前で使えるエンジンの速さと操作性。ビジュアル提案でイメージがより伝わる。透過機能、24時間日照シミュレーションを実装。

パース完成と同時に自動で数量拾い

パース完成と同時に数量拾いが完了。さらに該当箇所が3Dパースで確認できる。

見積、図面、申請図書などを自動で作成

パースが作成されると、自動で数量を拾い出した後、営業見積・実行予算書、図面、申請図書などを自動作成。

「ALTA」VR-Miniで体感型のプレゼンも

ALTAのプランをデータ変換なしで、そのまま3D体感できる没入型バーチャルリアリティ。その場で素材・色だけでなく、部品、建具、壁まで変更が反映される。


他社とも連携しながらユーザー視点に立った進化を

コンピュータシステム研究所 常務取締役建築事業部事業部長
佐々木直樹氏

2020年7月に発売した「ALTA-Revolution」ですが、おかげ様で高い評価をいただいており、ALTAシリーズの売上高も対前年度比30%増という伸びを見せています。

「ALTA-Revolution」で手書きの間取りプランから3Dプランの作成、積算・見積り、図面・伏図作成、構造計算まで一気通貫に行うことが可能になりましたが、さらに2021年秋に発売予定の強化版では、設計CAD機能を強化します。

とくに規模が大きな住宅会社さまの場合、営業部門がALTAを使い、設計部門は別のCADシステムを使っていることが多いようです。ALTAはプレゼンツールとしてスタートしていますので、設計の部分については専門のCADほどの性能は備えていませんでした。そのため、営業の方々がALTAでプランを作成し、そのデータをもとに設計の方々が別のCADソフトに再入力して設計業務を行うというユーザー様も少なくありません。

そこで、ALTAの設計CAD機能を強化し、専門のCADソフトと遜色がない高度な設計ニーズに対応するものにバージョンアップします。また、「ALTA-Revolution」の発売を契機に、保守・メンテナンスの契約を毎年ではなく、5年単位にしました。この点も高い評価をいただいております。

さらに、アンドパッドさんと協業し、ALTAで算出した積算結果をもとに、ANDPADで受発注などが行えるようになりました。今後も様々な企業とパートナーシップを構築し、ユーザー視点に立ち、機能強化とシステムのさらなる進化を図っていきたい考えです。

今後の進化の方向性としては、プレゼン画像の高品質化に取り組んでいきたいと考えています。最近のテレビゲームの画像を観ていると、より高精度なものになってきています。こうした画像に慣れた方々が住宅取得を考えるようになっていくと、プレゼンのための3Dパース図などをもっと高精度化していく必要があるのではないでしょうか。

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