2016年度プレハブ住宅完工戸数、総戸数で大和ハウスが首位に
2016年度のプレハブ住宅の完工戸数で、総戸数で大和ハウス工業が首位となったことが分かった。
(一社)プレハブ建築協会が協会会員32社を対象に調査した「プレハブ住宅完工戸数実績調査及び生産能力調査報告」によると、2016年度のプレハブ住宅の完工総数は16万8443戸で、前年度と比べて3.8%増加。7年ぶりに16万戸台を回復した2015年度から引き続き高水準を保った。
調査報告の資料をもとに、各住宅メーカーの総戸数を推定したところ、大和ハウス工業が首位となった。前年度首位だった積水ハウスは2位だった。両社とも完工戸数を伸ばしたが、大和ハウス工業の伸びが大きかった。3位以下の順位に変動はなかった。3位の旭化成ホームズは前年度と比べ減少。4位の積水化学工業、5位のパナホームはともに増加した。
戸建住宅では1位の積水ハウス、3位の大和ハウス工業、5位のミサワホームの完工戸数が減少する一方、2位の積水化学工業、4位の旭化成ホームズが増加。この結果、ミサワホームと旭化成ホームズの順位が入れ替わった。
低層共同住宅は上位5社の順位は変わらない。1位の大和ハウス工業、4位の積水化学工業、5位のパナホームが完工数を増やしたが、2位の積水ハウス、3位のレオパレス21は減少となった。とくに大和ハウス工業は2万2447戸と、前年度から1000戸以上増やし低層共同住宅における同社のシェアは39.6%と4割近くに達している。今回、総戸数で首位に立ったのには、共同住宅の増加が寄与したと言えそうだ。
ちなみに、今年1月にミサワホームはトヨタホームの子会社となった。両社の完工戸数を合わせると1万3083戸で総数では5位。戸建住宅では1万577戸で2位となる。
ZEHの比率が2割を超える
調査では長期優良住宅とネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の完工戸数も調べている。
長期優良住宅の2016年度の完工戸数は4万2281戸。このうち戸建は4万1895戸で戸建プレハブ住宅の完工戸数全体の78.0%を占めた。前年度から0.2ポイント上昇した。戸建全体の長期優良住宅の比率(24.9%)を大きく上回っている。
一方、ZEHについては、2016年度の完工総数(戸建)は1万2777戸で、戸建プレハブ住宅の23.8%を占めた。前年度の15.7%から8.1ポイント増加した。(一社)環境共創イニシアチブの「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業 調査発表会」での報告によると、2016年度のZEHビルダーによるZEHの注文住宅全体に占める割合は8.5%。Nearly ZEHを含めると11.8%だった。プレハブ住宅におけるZEH比率はこれを大きく上回っている。
例えば、「グリーンファースト ゼロ」を推進する積水ハウスは2016年度のZEH比率が74%に達している。積水化学工業もエネルギー収支ゼロを達成した住宅の割合が65%に達しており、業界に先駆け、プレハブ住宅メーカーではZEHへの対応が進んでいることが分かる。
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