積水化学工業、豪オースビルドを連結子会社化 工業化住宅技術で豪州市場に本格参入
Housing Tribune Weekly vol.793
積水化学工業は9月10日、全額出資子会社を通じて豪州クイーンズランド州(QLD州)の宅地開発・住宅大手「Ausbuild(オースビルド)」の株式51%を取得し、連結子会社化すると発表した。取得価額は約3億3500万豪ドル(約372億円)で、2027年1月に株式譲渡を実行予定。同社住宅カンパニーとして過去最大規模のM&Aとなり、日本で培った工業化技術(モジュラー工法)を強みに豪州市場へ本格参入する。
長期ビジョン「VISION 2030」実現に向けた「仕込み」と位置付けつつも、オースビルドが既にQLD州のブリスベンを中心に2500〜3000区画規模の開発用地を保有していることから早期の成果創出も視野に入れる。
同社の海外展開については、2009年からタイでBtoB、BtoCの戸建て住宅販売を開始。また、中期経営計画「Accelerate 2028」において工業化住宅技術の海外展開を成長戦略に掲げる。2025年11月には、カナダのオンタリオ州に新会社を設立し、BtoBの学校/中層住宅向けモジュラー製造販売で北米市場の開拓を進めている。
今回の豪州でのオースビルドの子会社化の背景には、人口増加に伴い慢性的な住宅不足が深刻化するQLD州の課題がある。また、2032年ブリスベン五輪を控えて住宅需要の拡大が見込まれる一方、建設労務費の高騰や人手不足が課題となっている。さらに、住まいの標準化が進み、規格化住宅の受容性が高い市場であることも含めて、モジュラー工法の強みを生かせると判断。オースビルドに加えて、同州政府も省施工・短工期のモジュラー工法に関心を示す中、豪州市場への本格参入を決めた。
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