窓は気候風土、設置場所で選ぶ時代に
Housing Tribune Weekly vol.659
LIXILが断熱性能だけでなく、地域の気候風土を踏まえて総合的に環境負荷を低減する新たな提案「GREEN WINDOW」を打ち出した。
住宅において開口部は熱が最も出入りする部分であり、性能面を考えその断熱性から選ぶことが一般的だが、「日本は地域ごとに気候が異なる。断熱性能は非常に重要だが、さらに地域に合わせて日射熱や採光なども考慮する必要がある」(小林智 サッシ・ドア事業部長)と、地域特性に合わせた窓選びを提案したものだ。
新たに打ち出した「GREEN WINDOW」は、断熱等性能等級6以上の住宅に提案できる断熱性能を持ち、地域に最適な日射熱取得率を持ったもの。かつ、アルミ形材リサイクル率70%以上もしくは樹脂形材の社内リサイクル率100%のもので、分離解体のしやすさに配慮した窓を指す。つまり、高い断熱性をもちながらも冬は日射熱を取り込み暖房負荷を低減、夏はブラインドやシェードなどによる日射対策で冷房負荷を低減してさらなる省エネを実現、さらに製造や廃棄の面から環境負荷の小さな窓を選ぼうという提案だ。まず、「GREEN WINDOW」として樹脂窓の「EW」、高性能複合窓の「TW」を設定した。
具体的には、独自方法によるライフサイクルアセスメント(LCA)を踏まえ、地域ごとに最適な窓を提案する。LCA評価に基づき、暖房の使用量が多くオペレーショナルカーボンの排出割合が大きい寒冷地には樹脂窓の「EW」を、相対的にエンボディドカーボンの割合が大きい温暖地にはアルミリサイクル素材の活用でCO₂排出減に貢献する高性能複合窓の「TW」を提案する。
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