子育て世帯の住宅取得支援を強化、フラット35S金利引下げなど新施策続々
Housing Tribune Weekly vol.647
「こども未来戦略方針」を踏まえた子育て支援施策が本格化する。国土交通省の2024年度の概算要求における重点施策の一つが子育て世帯への支援であり、「住宅政策に大きく影響する少子化問題としっかり向き合い、子育て支援策をしっかり進めていきたい」(石坂聡住宅局長)と子育て世帯の住宅取得に対して手厚い支援策を展開する考えだ。
大きな柱の一つが住宅金融支援機構の「フラット35」の制度見直しだ。23年6月に閣議決定された「こども未来戦略方針」において「住宅金融支援機構が提供する長期固定金利の住宅ローン(フラット35)の金利優遇について、ポイント制を活用し、住宅の広さを必要とする多子世帯に特に配慮しつつ、24年度までのできるだけ早い時期に支援を大幅に充実」することが明記された。これを踏まえ、国土交通省は概算要求において、子育て世帯などが無理なく質の高い住宅を取得できる環境を整備するため「フラット35」の金利引き下げや制度見直しを打ち出した。省エネ性・耐震性などの質の高い住宅を対象とした住宅ローン「フラット35S」や、子育て支援や空き家活用などの地方公共団体の施策と連携した住宅ローン「フラット35地域連携型」についても金利を引下げる。「『フラット35S』は、ZEHと長期優良住宅との併用で最大、当初10年間年▲0.5%の金利引下げとなるが、どこまで金利を下げるのか、また、どれだけの期間とするのかの組み合わせだと考えている。民間金融機関の変動金利との開き具合なども見つつ検討していきたい」(石坂住宅局長)と金利下げ幅の検討を進めている。
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