スマートハウスに新たな潮流 家族に寄り添うテクノロジー
Housing Tribune Weekly vol.609
スマートハウスに新たな潮流が生まれ始めている。利便性、効率性だけを追求するのではなく、家族に寄り添い、絆を深め、関係をより良くしていくために、テクノロジーを活用していこうという動きだ。
規格住宅「ジブンハウス事業」を展開するJIBUN HAUS.(内堀雄平 代表取締役社長、東京都港区)は、テクノロジーが人や自然と調和して生活をそっとサポートし、家族の想いをつないで絆を深める家づくりを目指し2021年に「muihaus.」を商品化した。人とテクノロジーが穏やかに共生する未来を志向し、「カーム・テクノロジー」(穏やかなテクノロジー)の理念を応用したデザインとエンジニアリングソリューションの社会実装を目指すmui Lab(大木和典 代表取締役、京都市)と共同開発した規格住宅だ。内堀代表取締役は、「スマ ートハウスのテクノロジーが進化しているが、どんな暮らしを実現できるのか、家族の暮らしをどのように豊かにするのかが見えにくくピンときていなかったが、人の心に寄り添うテクノロジーの普及を目指すmui Labさんのプロダクトやサ ービスと出会い、ジブンハウスに取り入れていきたいと思った」と話す。その「muihaus.」の第1号となる実棟を2022年11月、ジブンハウス加盟店の笹川工建(笹川俊一 代表取締役)が佐賀県多久市で建設した。
「muihaus.」では、「人にとって本来的に心地よい体験とは何か」を追求し、mui Labのスマートハウス機器「muiボード」と、デジタル版の柱「柱の記憶」を導入した。それぞれ突板で表面を覆った木製インターフェースで、ワコムのデジタルのペン&インク技術を搭載し、直感的な操作でメッセージなどを書き込むことができる。
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