2021.12.14

住宅ローン減税が延長、省エネ住宅への優遇を拡充

Housing Tribune Weekly vol.561

10日、自民・公明の与党は、2022年度税制改正大綱を決定、住宅ローン減税を延長したうえで、省エネ住宅をより優遇する仕組みとする方針を示した。住宅ローン減税は、年末時点の住宅ローン残高の1%を所得税(所得税から控除しきれない場合、住民税からも一部控除)から原則10年間(特例では13年間)控除するもの。2021年末までの入居が要件となっているが、今回の税制改正で、2025年末まで4年間延長する。内需の柱である住宅投資を促す。

ただし、控除率は現行の1%から0.7%に引き下げる。住宅ローンは金利が1%を割り込むことが多く、現行の制度では控除額が支払利息額を上回る「逆ざや」になり、不必要なローンの利用につながっていることが会計検査院から指摘されていた。今回、控除率引き下げで、こうした問題の解消を図る。

一方、控除を受けられる期間は、新築は現行の10年から13年に拡大する。これにより、控除率の引き下げによる総控除額の減少を抑えたい考えで、国土交通省では「省エネ住宅で4000万円のローン残高の場合、総控除額が現行制度よりも増えるケースもある」という。例えば、同省の試算では、年収600万円の世帯が省エネ基準に適合した住宅を購入する際に、4230万円(平均的な住宅ローンの借り入れ額)を借り入れた場合、総控除額は10万円増えるとしている。


この記事はプレミアム会員限定記事です。
プレミアム会員になると続きをお読みいただけます。

新規会員登録

(無料会員登録後にプレミアム会員へのアップグレードが可能になります)

アカウントをお持ちの方

ご登録いただいた文字列と異なったパスワードが連続で入力された場合、一定時間ログインやご登録の操作ができなくなります。時間をおいて再度お試しください。