転換期に、改めて「家土不二」を考える
人口減少や資材・人件費の高騰が続く中、大手ハウスメーカーの戦略転換が加速している。大和ハウス工業が23道県からの新築戸建事業撤退を発表し、都市圏へのリソース集中とストック事業の強化へ舵を切った。量の拡大を前提とした全国一律・大量供給型ビジネスモデルは大きな転換期を迎えている。しかし、これは見方を変えると、住宅産業が地域性を取り戻す好機になる可能性も秘めている。

先月「2050 STANDARD HOUSE PROJECT」が始動した。これは、発信力の弱さが課題であった地域ビルダーが健康・美容・睡眠などこれまでの住宅の役割を超えたテーマの家づくりに共同で取り組み、発信を行うことで、業界での存在感を高めようという挑戦である。例えば、賛同企業のサンプロ(長野県長野市、青柳弘昭代表)は、日射の遮蔽・取得を計算した軒デザインに加え、窓の配置などの工夫で寝室の採光量を減らし、睡眠環境に配慮したモデルハウスを建築。このように、地域に合わせた設計の住宅にさらに新たな価値を付加し、地域ビルダーを選ぶ意味を創出する。大手の全国展開が厳しさを増す中、こうした地域事業者が市場のゲームチェンジャーとなるかもしれない。
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