New   2026.7.21

大手メーカーと地域ビルダーの「相互補完」の連携進む

積水化学工業、ヤマダホームズ、積水ハウス

 

積水化学工業 住宅カンパニーは、ノーブルホーム(茨城県水戸市)およびその他関連5社の全株式を取得した。
同社は2028年度を最終年度とする中期経営計画において、新築事業の成長加速に向けたエリアマネジメントの強化を掲げている。特に、北関東を含む都市部については、戸建・分譲・集合の全領域で受注拡大を目指す「2030首都圏1.5倍戦略」を推進している。

ノーブルホームは、注文住宅をメインとして、分譲・土地販売・リフォーム事業を展開し、1994年創立以来、茨城・栃木・千葉エリアで累計1万3000棟の建築実績を持つ。年間1000棟弱の住宅を供給しており、注文住宅が8割を占める。また、グループ会社では施工事業や不動産事業にも取り組んでいる。積水化学工業は、今回のノーブルホームグループの株式取得を通じ、北関東エリアにおける鉄骨/木質系ユニット住宅と木造注文住宅の両社ブランドを活用した柔軟な提案体制の構築を目指す。また、両社が持つ施工協力会社を相互活用し、安定した施工体制の基盤を構築する。さらに、両社の情報ネットワークを活用し、小規模から大規模まで幅広い土地仕入れを実現し、両者の提案力強化につなげる。

積水化学工業 住宅カンパニーは近年積極的なM&Aを実行している。25年5月には神奈川県横浜市の総合不動産会社ベンハウスを買収。横浜エリアを中心に地域密着型の事業を展開する同社をグループに入れることで、首都圏における不動産仕入れや流通網の強化を図った。また、26年1月には北海道札幌市に拠点を置く木造住宅メーカー、アーキテックプランニングを買収。木造住宅の設計・施工力を取り込み、新築分野の対応力を高め、北海道地域の顧客ニーズに応える体制を整えた。同社は今後もM&Aを通じて特に仕入れ部分の強化を図る計画で、吉田匡秀プレジデントは「自前だけの仕入力では到底届かない。土地や物件の仕入れ能力が強く、あるいは賃貸管理やマンション再販領域の強みを持つパートナー企業との協業を推進していく」と話す。

こうした大手住宅メーカーと地域ビルダーが手を組む例は今後さらに広がっていくとみられる。地域密着の企業を傘下におくことで、大手メーカーにとっては、地域に根付いた顧客基盤やネットワークなどを丸ごと獲得できるメリットがある。一方、地域ビルダーにとっては資材高騰への対応、法改正や先端技術対応などで大手のノウハウを活用できる。双方の課題を補完し、強化するウィンウィンの戦略といえる。


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