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(一社)長寿命住宅普及協会 住宅の資産価値への意識拡大で加盟社増加26年度中に残価設定ローン導入を検討

 

(一社)長寿命住宅普及協会は、質の高い新築戸建て住宅を「ベストバリューホーム」として認定し、建物の価値を適正に評価し、価値を保証する団体で、2018年の発足以来、加盟社を徐々に増やしている。

(一社)長寿命住宅普及協会
風間健 会長

同協会は、良質な住宅づくりに努める地場工務店の勉強会を前身とし、住宅の資産価値を適正に評価し保証する団体として2018年に発足した。

海外では、家を購入した後、リフォームやメンテナンスをしながら住み続けることで、価値を保持したまま住み継ぐ例が多くある。一方、日本では特に木造戸建の場合、法定耐用年数は22年と定められており、築22年を超えた建物は価値がゼロとみなされ、売却価格は土地価格のみで評価されることが一般的となっている。技術向上やつくり手の努力により住宅の性能が上がり、適切に管理、維持していけば長く住み継ぐことが可能であるにもかかわらず、住宅の価値は20年ほどでゼロになってしまう―。こうした慣習から脱し、住宅の資産性を適正に評価し、ストックの価値向上につなげるため、独自の住宅保証システムを全国へ広げる活動を続けている。

算定と売却価格の差は500万まで保証

加盟する工務店が戸建を新築する際、協会が定めた「建物価値算定プログラム」に基づき、構造躯体(スケルトン)性能や内外装・設備(インフィル)の仕様・部材を細かに分析し、建物の価値を適正に評価する。具体的には、住宅性能表示制度による 耐震等級2以上、断熱等性能等級5以上、維持管理対策等級3、劣化対策等級3を基本とし、耐震等級3やHEAT20など認定基準を超える優れた性能を有する建物は、構造躯体(スケルトン)の建物価値を加算する。また、時価で価格が変動する土地や外構(門やフェンスなど)は評価に含めず、建物の性能および構成する部材や部品により価値を定める。

建てた後は、担当した工務店が定期的に点検やメンテナンスをサポートし、その都度協会に報告することにより、建物価値の下落を抑制する。また、リフォームをした場合は、その時点での価値をあらためて評価。リフォームにより価値が向上する場合もある。売却の際に、協会が算定した建物価格と実際の売却価格に差異が生じる場合は、その差額を最大500万円まで協会が保証する。こうしたシステムにより、施主と事業者両者で「家を育てる」文化を醸成し、家の資産性を継続させ、良質な既存住宅を適切に流通させていく狙いがある。

風間健会長(高砂建設代表取締役社長)は、「私たちが活動を始めた当初と比べると、ストック市場の広がりとともに、お客様の『住宅の資産性』への興味が高まっている」と話す。

「以前は新築を購入する際、その家の将来の資産価値にまで関心を寄せる方は多くはなかった。しかし今、現場の営業スタッフに話を聞くと、資産性に関心を示す方が随分増えてきているようだ。背景には、土地・建物代が高騰し、住宅がより高価な資産としての比重を増したことがあるのでしょう。ただ住み続けるだけでなく、ライフステージが変わった時に売却したり住み替えたりすることを前提とした、新しい住まいのスタイルが定着しつつあるのだと実感している」。

そうした市場や顧客意識の変化を背景に、加盟社も発足当時の50社から80社へと増加している。「質の高い住宅づくりに取り組んでいるというのはもちろん、建てた後のことを重視しているため、メンテナンスの体制が整った会社に限定している」(風間会長)。そうした基準を設けた上でも、26年度中に100社を突破する見込みだ。

ベストバリューホームと一般住宅評価の比較(イメージ事例)

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