New   2025.12.22

空き家の流通と性能向上は両立しない?

 

とあるTV番組で「木造の掃除機は作れるか」との企画を行っていた。「壊す解体ではなく、生かす解体」を行う解体業者の解体現場から廃材を再利用し…というと美しい取り組みのようだが、解体しているのは、築100年の木造住宅。解体前の映像は、どうみても、これを壊すの?という手入れもされてきたであろう立派な古家だ。もちろん解体せざるを得ない理由があったのだろうが、そこに抜本的な課題があると思う。

ストックの性能を高め流通することが大きな課題に

先日、(一社)リノベーション協議会と性能向上の会が主催するセミナーで、買取再販を行っている事業者が参加したパネルディスカッションが非常に興味深かった。性能向上の取り組みについて、8000万~2億円半ばの住宅を供給する事業者は「この価格設定で購入検討する人は新築と両にらみ、また、社会課題への意識も高い。できる限り取り組みたい」とする。一方、2000万~7000万円をボリュームゾーンとする業者は「リノベーション住宅の価値が上がるので本当は取り組みたいが難しい」と吐露する。省エネ改修を行うと、コストは200万~300万円アップし、工期も1~2カ月延びることなどが要因だ。


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