建材は「社会問題」から「生活実感」の時代 DIY・カスタマイズ可能な製品が新潮流に
(一社)HEAD研究会 副理事長 山本 想太郎 氏
11月19日~21日、東京ビッグサイトで開催されるジャパンホームショー&ビルディングショーにおいて、HEAD研究会が主催する第9回「みらいのたね賞」の受賞作品発表が行われる。
建築家らによる選考委員会が優れた建築製品を選出、表彰し未来の建築を創ることを目指す。
長年、選考委員を務める(一社)HEAD研究会 副理事長 山本想太郎氏に、アワードの意義や、近年の選出製品の傾向などについて聞いた。
建材は立場に関連なく対等に語り合える

山本 想太郎 氏
――「みらいのたね賞」は、ジャパンホームショー&ビルディングショーの見どころの一つとして好評を博しています。どのような経緯でスタートしたのでしょうか。
このアワードは、もともと「ヘッドベストセレクション賞」という名称で、2011年に法人として発足した(一社)HEAD研究会によって始められました。
(一社)HEAD研究会は建築家、研究者、不動産業者、施工者、メーカーなど様々な立場の人々が情報共有を目的として集まった組織です。
建材をテーマにしたアワードを始めたのは、建材こそが専門家からユーザーまで、建築に携わる誰もが実感しやすく、対話のきっかけになると考えたからです。たとえばどのような建築デザインが優れているか、どのように施工することが合理的かというような議論は、なかなか誰もが共有できることではありません。一方で、どんなトイレが快適か、どんな仕上げが心地よいか、窓や扉はどんな開き方が便利かといった議論ならば立場に関係なく対等に語り合うことができます。
当初は研究会内部のイベントとして開催されていましたが、2013年から、(一社)日本能率協会が主催するジャパンホームショー&ビルディングショーと連携するようになりました。2017年からは正式に「みらいのたね賞」としてジャパンホーム&ビルディングショーの公式アワードとなり、現在に至っています。
選考方法も変化し、当初は(一社)HEAD研究会の会員が良いと思う建材を持ち寄る形式でしたが、現在は出展者からの応募を中心に選考が行われています。また、受賞製品を巡るツアーも実施されるようになり、約1時間かけて会場内の受賞製品を見て回ることができるようになりました。
今年は11製品が選ばれ、さらにゲスト選考賞が1製品加わり、合計12製品が受賞する予定です。出展者は約300社あり、その中から選考されています。対象は建材や設備だけでなく、DXサービスなども含まれています。
“雑貨的”な建材が新しい流れ
新しいだけは説得力がない
――長年にわたり建材に関するアワードを実施してきたわけですが、時代ごとの流れやブームはあるのですか。
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