インフラとしてのスマートホームとは? 共働き・子育て世代の〝生活時短〟に直結

 

これまでの連載では、スマートホームがエネルギー管理、防犯などの面で〝新たなインフラ〟となり得ることを解説してきた。

今回は視点を変え、「日々忙しく働くパパ・ママたち」にとって、スマートホームがどのように「時短インフラ」として生活を支えるのかを紹介したい。

共働き家庭にとって、毎日の生活は「朝のバタバタ」と「夜のドタバタ」の連続だ。子どもを起こし、朝ごはんを作り、ゴミを出し、洗濯をし、出勤の準備をしながら、園や学校の支度を済ませる。夜は夜で、保育園や塾の迎え、夕食づくり、洗濯物の片付け、入浴、寝かしつけ…。こうした日常の中で、「手が足りない」「時間がない」と感じている家庭は少なくない。

そうした中、スマートホームは家族の〝代わりに動いてくれる〟存在として、生活の時短に直結するテクノロジーとして注目されている。

料理中や赤ちゃんを抱っこしているときなど、両手がふさがっているときにこそ便利なのがスマートスピーカーや音声アシスタントの存在だ。

たとえば「アレクサ、照明をつけて」「オッケーグーグル、リビングのエアコンを27度にして」と話しかけるだけで操作が完了する。リモコンを探したり、手を拭いてスマホを開いたりする必要がない。

また、子どもが寝たあとにリビングの電気とエアコンを消す、洗面所の電気を消す、玄関をロックする、という一連の操作を「おやすみ」というシーンとして登録しておけば、一言で家中の設定が完了する。マルチタスクが前提の家庭生活において、音声操作は極めて強力な味方となる。

さらに「行ってきます」シーンを登録しておけば、出かける前に家中を駆け回って電気やエアコンを消す必要もない。さらに、スマートロックがあれば、鍵の閉め忘れも防げるため、「あれ?鍵閉めたっけ?」と心配して戻る必要もなくなる。

朝の支度もスマートホームの力で効率化できる。たとえば、アラームが鳴る前にスマート照明が徐々に点灯し、次にスマートカーテンが開いていくよう設定すれば、けたたましい目覚まし音ではなく、優しい照明の光や自然光とともに気持ちよく起きることができる。

また海外では、スマート冷蔵庫が庫内の食材を自動認識し、在庫管理や賞味期限のチェック、レシピ提案や不足食材の自動注文までを行ってくれる製品も登場している。献立を考える時間や買い忘れによる二度手間が減るだけでも、日々のストレスは大きく軽減されるだろう。さらに、冷蔵庫と連携したオーブンがレシピを認識し調理前に「余熱しておきましょうか?」と提案してくれて、料理シーンも今まで以上にスムーズになる。そんな日常が少しずつ形になってきているのだ。


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