New   2025.11.4

北山建設 空き家の見える化をBIMで所有者・買い手・地域をつなぐ

 

北山建設は、国土交通省の空き家対策モデル事業の一環として「BIM( Building Information Modeling)で実現する建物カルテ」プロジェクトを進めている。
空き家の状況を詳細に記録・可視化するための「BIMテンプレート」を開発し、所有者や次の利用者が建物の状態を把握しやすくする仕組みづくりに挑む。

北山建設(福井県美浜町、北山大志郎代表取締役)は、空き家が多い地域で活動する中で、建設会社として空き家をビジネスにできないかと模索を続けている。

ただし、一民間企業だけの取り組みでは限界もある。北山社長は、「空き家バンク制度はあるものの、所有者が空き家の活用について決断せずに放置するケースが多く、5〜10年経つと建物が劣化して解体しか選択肢がなくなるケースが多い」と話す。

そこでNPO法人ふるさと福井サポートセンター(ふるさぽ)を約14年前に立ち上げ、所有者が早期に決断するよう促す取り組みを行っている。ふるさぽでは、空き家調査を効率よくスピーディーに行うためのツール「ふるさぽマップ」を開発し、美浜町を中心に空き家調査や分析に加え、マッチングイベントの企画・実施などを行っている。さらに、こうしたノウハウを生かして他の自治体が抱える課題の解決をサポートする「空き家マッチングサポート事業」も展開している。

また、北山建設としても「ツギイチ 空き家管理代行サービス」の提供を開始し、空き家の寿命と老朽化のシミュレーションや、見回り管理、調査結果を元にした未来の提案などを行い、空き家所有者が「次の一歩」を踏み出せるようにサポートしている。

近年では、空き家の劣化が進み解体しか選択肢がないという状況は変わりつつある。

「2023年の相続登記義務化の法改正が、空き家管理の決断を促す重要なきっかけになっている。相続時に空き家の管理について考える機会が増え、第三者への管理委託が進むと期待される」と北山氏は指摘する。

BIMで根拠のあるデータに基づいた評価


この記事はプレミアム会員限定記事です

プレミアム会員になると続きをお読みいただけます。
料金・詳細はこちら

新規会員登録

無料会員登録後にプレミアム会員へのアップグレードが可能になります

アカウントをお持ちの方

ご登録いただいた文字列と異なったパスワードが連続で入力された場合、一定時間ログインやご登録の操作ができなくなります。時間をおいて再度お試しください。