groove agent 空き家に“デザインの力”を 新たな再生ビジネスに挑戦
groove agentは、空き家を仕入れるノウハウを持つC9を買収し、空き家をリノベーションして再販する新しいビジネスを開始した。
中古住宅の価格上昇が続く中で、空き家を有効活用して「手が届く戸建て」に再生し、戸建てを求めるニーズに応えていきたい考えだ。
groove agent(東京都港区、鰭沼悟代表取締役)は、「ゼロリノベ」と「スムナラ」という2つのサービスを展開している。
「ゼロリノベ」は、中古物件の仲介から設計施工、アフターフォローまでを一社で提供するワンストップリノベーション事業だ。「ゼロリノベ」事業は、前期(24年6月~25年5月)の売上が約30億円、年間契約件数は400〜500件程度、工事実施件数は約300件。高いデザイン力が強みで、リノベーション・オブ・ザ・イヤーの最優秀賞を受賞した実績があり、23年から2年連続で最優秀賞を獲得している。2015年頃からサービスを開始し、過去10年間で約2000件のリノベーションを手がけてきた。マンションと戸建ての両方を扱っているが、マンションの割合が圧倒的に多い。取締役/営業部責任者の市野瀬裕樹氏は、「新築住宅価格の高騰により、中古住宅のリノベーションに対するニーズが高まっている」と話す。


一方で、リノベーション業界でみると、仲介からワンストップでサービスを提供する会社は減少傾向にある。その理由として、コストに対するリターンが見合わないことが挙げられる。多くの業者は買い取り再販や法人向けの1棟リノベーションなど、単価の高い事業にシフトしている。一方、同社は、「品質と接客の両面で高い水準を維持することで、クレームを防ぎ、事業を安定的に継続できている。急拡大を目指さず、目の前の顧客満足を追求する経営スタイルを取っている」(市野瀬氏)。
「スムナラ」は約3年前に始まったサービスで、中古物件への漠然とした不安を解消するため、資産価値や建物の安全性などの情報をオープンに開示するプラットフォームである。個人が自分好みにリノベーションできる物件を適正価格で提供したいという思いから、掲載されている物件は必ずしもリノベーション済みではなく、むしろ手を加えていない物件も多く含まれている。
市野瀬氏は、「新築住宅の価格高騰により、多くの人が中古住宅に流れざるを得ない状況になっている。しかし、消費者の間には新築志向が根強く残っており、中古住宅に対する不安がある。『スムナラ』は、中古住宅が経済的に優れた選択肢であることを示し、その購入を後押しするサービスとして位置づけている。中古物件の情報量を増やし、安心して売買できる環境をつくりたい」と話す。
仕入れ力×デザイン力で挑む新しい空き家再生モデル
同社は、物件購入・リノベーションにおいて中古マンションでの実績を積み重ねてきた一方で、戸建てを求めるニーズにも応えたい、増え続ける空き家問題にも取り組みたい、との思いから、空き家を有効活用し、「手が届く戸建て」に再生させる道を模索していた。
その取り組みの一環として25年4月、C9(広田雄大 代表取締役社長)を買収し、戸建て空き家を買い取り、リノベーションして再販するという新事業を開始した。
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