木造住宅の営業・技術のオールラウンダー「木造ハウジングコーディネーター」

資格制度開始から25年、累計は7000人超に

 

一般社団法人 日本木造住宅産業協会
TEL:03-5114-3010(代表) 

https://www.mokujukyo.or.jp/initiative/hc/

木造ハウジングコーディネーターは、(一社)日本木造住宅産業協会(木住協)が運営する民間資格制度。木造住宅の営業・技術のオールラウンダーとして、顧客に的確なアドバイスをするための専門知識が一定水準にあることを証明する。青木広美 研修企画推進部長は、「環境問題への配慮や美しい街並みづくりの推進など、より多くのことが求められるようになっている。また、お客様のニーズも多様化している。お客様目線でトータルに考え提案できる人が必要とされている。木造ハウジングコーディネーターの受験を通して、お客様に満足いただける営業スキルと高い知識力を身につけることができる」と話す。

試験は営業編と技術編の2科目で構成され、木造住宅の基礎知識、関連法規、営業スキル、設計・施工に関する基本知識などが問われる。参考書であるテキストとして、営業編、技術編の2冊を用意。営業編では「ヒアリング商談の進め方」、「住宅の平面・意匠設計」、「住宅設備機器の選択」などを、技術編では、「工法の種類・施工の手順」、「住宅に使われる材料」、「住宅技術の基礎知識」などを学ぶことができる。また、「外出先などでも、手軽に学ぶことができるようにしてほしい」との受験者の声に応えて、営業編、技術編の電子版のテキストに加え、実際のデジタル試験を想定した「想定問題集」も電子化している。

時代のニーズや最新の法制度をわかりやすく説明できる知識を身に着けることができるように、毎年テキストの改定を重ねていることもポイントだ。2025年4月には、すべての住宅・建築物への省エネ基準への適合義務化や、4号特例の縮小など大きな制度改正がスタートした。こうした最新情報も簡潔にまとめ、更新している。

6月中旬から受験者の応募を開始。9月~11月に講習会(※講習会なしも可能)を開催する。講習会についても、ウェブ講習と対面講習を組み合わせて、柔軟に受講できるように工夫している。12月に全国約200か所のテストセンターを活用し、パソコンによる試験を実施する。営業編・技術編それぞれ試験時間は最大60分、二択(〇×)式で200問が出題される。2025年度は資格制度開始から25年目を迎え、資格取得者の累計は7000人を超える。また、継続的な学習を促すために更新制度を採用。初回3年間、以降5年ごとの更新講習の受講が必要となる。

ハウスメーカーなどが入社1、2年目の社員に基礎知識を習得させるために資格制度を活用するケースが多い。また、ベテランの社員などが、最新の法制度などをアップデートし、スキルアップを図るためにも役立つものとなっている。さらに、建材メーカーや流通事業者などの受験も増えており、「住宅事業者の仕事内容を深く知ることができ、営業提案に役立っている」など、好評を得ているという。木住協の会員以外の受験も可能だ。近年は、受験者のすそ野を広げる取り組みの一環として、学生が資格取得しやすい環境整備も進めている。

講習会の様子。ハウスメーカーの社員をはじめ、流通・商社や建材・設備メーカーの社員なども、木造住宅の基礎知識を得られるため積極的に学んでいる

資格取得者の声

A工務店
Oさん

技術畑から営業畑に転職したタイミングで資格を取得し、営業に関する基礎知識を学びました。資格取得後は、得た知識が木造住宅の営業活動に大いに役立ちました。

Kホーム
Tさん

最近のお客様は知識が豊富で、家づくりを失敗したくないと思っており、知識豊富な営業マンに仕事を依頼したいと考えています。資格で得た正しい知識で提案をすることで、お客様の不安を解消することができています。

2025年度 講習会・試験の概要

講習会対面型東京港区 [2日間、終日]
9月15日(月・祝)16日(火)
WEB型[期間中24時間配信、繰り返し受講可]小テスト有
10月10日(金)〜11月30日(日)
資格試験試験日12月2日(火)または3日(水)
試験時間営業編・技術編各最大60分
出題数営業編・技術編 各200問
解答方式二択(〇X)式
会場全国約200ヶ所のテストセンターにてパソコンによる試験
費用(税込)A1:試験のみ(テキスト付)会員価格  2万4,200円
一般価格  3万3,000円
A2:試験のみ(テキスト無)会員価格  1万3,200円
一般価格  1万7,600円
B:講習会+試験(テキスト付)会員価格  3万8,500円
一般価格  5万2,800円
BS:学生
講習会+試験(テキスト付)
学割  1万3,200円
(学生証等証明書必要)