エリア深耕で黒字体質に転換 ストックを生かし“自分らしさ”を求める価値観に応える

アエラホーム 代表取締役社長 中島 秀行

 

―2023年の社長就任から一年半が経過しました。取り組んできた改革の進捗状況は?

私は2013年に一度、社長に就任しました。当時の事業スタイルは、一県に一店舗を置き、8~10人のスタッフで戦うという、いわば小さな工務店を数多く抱えるような体制でした。しかし、それでは地域に貢献できるマンパワーが足りず、アフターサービスに限界があったのです。

アエラホーム
代表取締役社長 中島 秀行

13年に就任した時、まずはけじめをつけようと大きな赤字を出し、14年に改革に着手しました。業績低迷の責任を取って15年に社長を退任しましたが、改革のイメージはできていました。

その改革とは、いわゆる支社化です。私は「セントラルキッチン」と例えていますが、支社を核に営業所を枝葉のように広げていきます。昨年から全国の48店舗をコアとなる24店舗へ縮小し、今、土台となる基盤が出来上がったところです。

―支社化の具体的な体制とメリットは?

支社は、基本的に支社長、工事長、監督、設計士、コーディネーターで10~15人。営業所は店長と営業2人とコーディネーターの計4人体制です。現在、一支社に一営業所の形を作ったので、今後、一支社当たり3営業所程度に拡げていきます。それがエリアの中に散らばる形になるので、よりきめ細やかな対応が可能になります。

地域への貢献は、いかにそのエリアにお金を落とせるかだと考えています。支社に企画機能を持たせ、地域の企業にお金が入るようにすることで地域の信頼を勝ち得ていきたいと考えています。

また、社内的には大きな効率化が図れました。これまでの店長業務を支店長が担うため、店長は営業に集中することができます。これが即座に効果を発揮、受注能力が飛躍的に伸び、コストの大幅削減につながりました。これにより前年度の赤字から一気に黒字体質に転換できました。

支社化により店舗の形も変わります。これまでのロードサイドの単独モデルハウスから、数年後の販売を前提とするモデルハウスへと代えていきます。営業所である店舗を流動的なものとすることで、常に最新のモデルを見ていただくことができます。3年以内にはすべて切り替えていく考えです。


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