新工務店ネットワーク「YUIE PROJECT」でマルチブランド化支援

  • LIXILブランドの信頼感
  • こだわり商品でマルチブランド化の実現
  • 1商品から購入可能のハードルの低さ

LIXIL住宅研究所は、工務店支援プロジェクト「YUIE PROJECT(ユイエ プロジェクト)」を10月にスタートさせた。
ニッチ層をターゲットとした規格住宅YUIEシリーズを提供し、工務店のマルチブランド戦略を支援する。

LIXIL住宅研究所がLIXILと連携して新たに始めた「YUIE PROJECT」では、時代の変化や新築市場の縮小により厳しい状況に置かれている地域の工務店のマルチブランド戦略を支援する。工務店単独では、新商品を増やしてマルチブランド化するにも、コスト、時間両方の面で厳しく、販促のために必要なデジタルツールの開発も自社では困難である。また、新たにFC、VC、コンサルに加入するにも非常に費用が高く、加盟条件も高い障壁となっている。こうした課題を解決するべく、各工務店が持つ主軸の自社商品や商圏はそのままに、これまで取りこぼしていた顧客への受け皿として、ターゲット・コンセプトの異なるYUIEシリーズを追加することで、大きな投資をすることなく、プラスαの受注を可能にする。また、大手メーカーと比較して、工務店に対して漠然とした不安を持つ顧客が多い中、LIXILブランドの信頼感を加えて、集客、受注アップを図ってもらう狙いもある。加嶋伸彦社長は「LIXILの総合力を生かして、地域の工務店、ビルダーの方々に地域のシェアアップを実現していただきたい」とアピールする。

大きな特長は、従来のファミリー層をターゲットとした商品とは違った、「10人に1人が好む」ニッチな層に向けた商品を提供する点だ。第一弾として発表したのは、植物との調和空間をコンセプトとした規格住宅商品「YUIE BOTANICAL」。ターゲットをDINKSあるいはこれから家族設計を考え、かつ都市部での生活を希望する植物好きの30代女性に定め、外観は四角を基本としたシンプルでスタイリッシュなデザイン、内観は植物と調和するナチュラルな空間に仕上げた。LIXILグローバルデザインチーム監修のもと住まいのトータルコーディネートを提案しており、LIXILの最新設備を採用している。また、耐震等級3、断熱等級5相当と高い性能も備えた。今後もテーマを絞った商品を手がけていく予定で、第二弾は25年6月リリース予定。2027年までに計7商品を順次発表する計画だ。

「YUIE BOTANICAL」のバリエーションは価格帯の異なる「FLAGSHIP MODEL」と「STANDARD MODEL」の2つを設定。写真は「FLAGSHIP MODEL」の外観(カラー:グリーン)

加入1年目にかかる費用は134万円(税抜、1商品の場合)で2年目以降は24万円、1商品から購入可能、商圏の制限なし、モデルハウス建築義務なしなど、加入のハードルを大きく下げているのも特徴だ。加嶋社長は「今回のプロジェクトでは、年間100棟、200棟を手がける方々が、ライトな感覚でYUIE商品を自社の商品シリーズに加えていただける。加盟店増加につなげるという狙いもある」と話す。基本的にはウェブを使った商品提案となっているが、既にモデルハウスを建てたいという要望も届いており、制限は設けない方針だ。加盟店の希望によって、モデルハウス建築も分譲住宅としての販売も可能としている。加盟店には住宅商品に加え、専用LP(ランディングページ)などの来場促進、接客ツール、LIXIL住宅設備長期保証5年無償などのサービスをパッケージとして提供するなど、ソフト面のサポートも充実している。

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