外観トレンドを先取りした商品を充実 コスパや施工性で幅広い層へ訴求

ケイミュー

現在流行している大判かつフラットで細目地のタイルデザインをサイディングで再現したFLAT DESIGN PANEL「ストーンタイル

ケイミューは、資材高騰の中で最新のトレンドを取り入れたクオリティの高い商品づくりを心掛ける。
そのうえで、コスパのよさや施工性といったサイディングの強みを生かし、住宅事業者に訴求する。

シンプルモダンな住宅デザインが根強い人気を維持し続けるなか、ケイミューはこうしたトレンドへの対応力を強化している。同社によると、ベースにシンプルなデザインの外装材を使い、玄関周りや張り出した部分など存在感のある部分にアクセントとして深彫り品や素材感のあるデザインのものを組み合わせるケースも多く、ニーズに合わせたデザイン展開を行う。例えば、天然石調のヴァリオスタは、ピースの下の影ができる位置に印刷段階でシャドウを入れる手法で、凹凸感を強調し、アクセントとしての存在感を引き出す。

塗り壁をリアルに表現したテクスチャーの上に粒状の加飾をすることで、独特の塗りムラや色の奥行を表現した「シックイフラット」

こうしたアクセント品として、今年3月に販売を開始し、すでに多くの反響を得ているのがFLAT DESIGN PANELの「ストーンタイル」だ。内装に使われることの多かったフラット系の大判タイルが外装にも使われるケースがでてきている。こうしたトレンドを、サイディングを扱う住宅業者へも普及させようと開発した。目地にこだわりを持ち、印刷で目地を描くことで塗装品では出せない細い目地を実現。横目地には黒と白の2本の線を引くことで光と影を表現し、実際のサネ接合部と印刷目地が同一に見えるよう工夫を施した。「現在流行しているような大判でフラット、細目地のタイルデザインはこれまでサイディングになく、本物のタイルを使うしかなかった」(商品企画部 商品企画グループ 松岡庸介担当課長)とし、外観にこだわりの強い設計事務所を始め、非常に好評だという。芋目地タイルとすることで、シーリングの目立ちを軽減し、自然な仕上がりになるのもポイント。今後は市場の反響を見ながらさらなるバリエーション追加も検討する。

一方で、シンプルトレンドの派生形として増えてきているモルタルや漆喰の外壁をいち早くサイディングのフラット系パネルに取り込んだのが、「シックイフラット」だ。塗り壁をリアルに表現したテクスチャーの上に粒状の加飾をすることで、独特の塗りムラや色の奥行を表現した。また、塗り壁の住宅はモダンなカラーをベースとしつつ温かみを感じる色合いが多いとし、「グレージュ」や「ダークブラウン」など温かみのある色合いを展開。クール系の色味が増加するなかで、かえって柔らかさのある外壁へのニーズも高まってきているとし、こうした層へアプローチする。

コストパフォーマンスを強みに本物素材の代替品として活躍を目指す

資材価格の高騰が続くなかで、「タイルにしても、漆喰にしても、職人の確保や材料の入手が難しくなっている」(商品企画部 商品企画グループ 大段圭子氏)。こうしたなか、本物素材よりも高いコストパフォーマンスを発揮できるサイディングのよさを訴求していきたい考え。サイディングは、乾式のため施工時間が比較的短く、職人に高度な技術が要求されないこともポイントだ。

販売戦略としては、「ソトカラデザイン」と銘打ち、住宅を外観から選ぶ選択肢をエンドユーザーに提案。サイト上でエンドユーザーが生活スタイルや好みの色から気になる外観プランを選択すると、住宅の規模に合わせたおすすめの建材が表示されるようにし、エンドユーザーから住宅事業者への逆提案をねらう。

ケイミュー
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