SHiZENで新色グレージュサンドを展開 天然素材のリアリティを追求した新シリーズも

旭トステム外装

「SHiZEN」の採用例。建築家やデザインビルダーなどから高い評価を受けており、採用事例も増えてきている

旭トステム外装は、窯業系サイディングの質感を活かした「SHiZEN」ブランドに注力、新色展開を行う。一方で、「AT‐WALL」ブランドから新シリーズ「MATERIA」を立ち上げ、新たな軸で天然素材のリアリティを追求する。

旭トステム外装が注力するのが、モチーフを持たず、窯業の素材感を活かした商品ブランド「SHiZEN」の提案だ。エンドユーザーのニーズが多様化するなかで、建築家やデザインビルダーなどのこだわりの強い層へ向け、素材感を全面に出し、塗装や仕上げでアクセントをつける。昨年10月に塗装で絶妙な色ムラを表現した「OBORO」に、既存人気カラーの中間色としてオボロミドルグレーを追加しているが、グレー色の人気の高まりに合わせ、細かいニーズに対応できるよう今年7月には、表面に砂をちりばめてマットな質感を追求した「SAND」にグレージュサンドを追加。グレージュサンドはやや黄味がかった温かみのある中明度のグレーで、木目との相性も良い。建築家が設計するモダン住宅などでは、木と組み合わせる外観デザインが増えており、そうした住宅でも使いやすいカラーとした。

また、木目との組み合わせという点では、軒天に木目を採用するニーズに応え、今年1月に「Planer Wood nokiten(プレーナーウッド ノキテン)」を発売した。軒天ボードの発売に合わせて立ち上げた新シリーズ「MATERIA」は、モチーフの自然素材に限りなく近づけたワンランク上の美しさと機能性がテーマ。天然素材は色のバラツキがあり、意図したデザインにならないことがあるが、窯業の技術で再現性の高い天然素材を表現できれば、色柄やムラ感のバラつきをコントロールできる点で強みを持てる。「ターゲットは、『SHiZEN』に近く、デザインにこだわりのある方。『SHiZEN』を採用する方は本物志向の方が多いが、この意匠性なら使いたいと思ってもらえるニーズを開拓していく」(商品開発部 デザイングループ・販促グループ細井彰リーダー)と、「SHiZEN」との同時提案も行っていく。今回は軒天材を発売したが、今後、外壁材を含め、他の部位の建材の展開も視野に入れる。

金属、樹脂サイディングでも商品拡充
豊富なバリエーションで対応力強化

今年2月に発売した金属サイディング「dMETAL002」。厚い鉄板をモチーフにした荒々しい錆のあるデザインをストライプ柄のスパンサイディングに合わせた

金属サイディング「Danサイディング」では9月に「シンプルウェーブG」を発売した。主に新築向けのニュースタンダードシリーズの中では同社として初の普及価格帯商品。同社はオールフッ素化を推進しているため、塗装はフッ素を採用しつつ、ガルバリウム鋼板を採用することで価格を抑えた。R状の細かいカーブが柔らかい印象を演出する。また、溝のピッチが細かいため近くではリブ形状が判別できるが、遠目ではフラット感が出るため建物のフォルムを活かす余計な装飾のないデザインとなっている。

一方、2月にはニュースタンダードシリーズ最上位の「dMETAL」から第二弾となる「dMETAL002」を発売した。「dMETAL」は、金属感を楽しむトレンドに合わせた商品で、第二弾は工事現場に敷かれる厚い鉄板をモチーフにした荒々しい錆のあるデザインをストライプ柄のスパンサイディングに合わせた。

樹脂サイディング「WALL‐J」では、新シリーズとなるSENTRY(セントリー)へリフォーム用途としてBoard&Batten(ボード&バテン)を投入した。Board&Battenは海外住宅で用いられることが多い、太めリブのたて張り専用柄。下地の都合上、横張りではカバーリフォームを行いにくかった住宅への採用拡大を目指す。

旭トステム外装 サービスデスク
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