2024.8.29

タカショー、品川に非住宅特化のショールーム

展示会でシーン展示も

新設住宅着工が伸び悩み、エクステリア分野も厳しい状況が続いている。そうしたなか、庭まわり製品のトップメーカーであるタカショーは、品川ショールームを開設。また、毎年開催している展示会でも多くの新商品を展示した。

タカショーは、人工強化竹垣「エバーバンブー」などの庭園・造園資材から事業をスタートし、現在では、屋外照明などを扱うタカショーデジテックや、DXに特化したGLD―LAB.など国内に6つの子会社をもつ。特に、タカショーデジテックの業績は好調に推移しており、イベントなどでのドローンを利用したイルミネーションに対応するため、ドローンの生産も進めていくという。

住宅分野では、鳥取とフィリピンにGLD―LAB.を置き、リアルとデジタルを融合した商品提案を強化している。「とにかくスピードが大切。提案力があれば市場は開くので、できる限り内製化し、スピード感をもって提案を進めたい」とした。

また、今後、力を入れるのが、「インバウンドなどの影響で、非常に好調」(高岡伸夫 代表取締役社長)な宿泊施設や飲食店などの非住宅事業だ。大手チェーン飲食店店舗などには、乾式工法のエクステリアと、一定の品質が保てる自社製法をパッケージ化した提案を進める。

品川ショールームを開設
非住宅分野を強化

「“生き方”が大きな市場となるなかで、依頼者のクリエイティブを実現する、つくるをつくるのが我々の仕事」と、高岡社長

同社は、店舗設計や建築関係の企業が集まり、新幹線や空港からのアクセスも良い品川駅のすぐ近く、品川グランドセントラルタワー内で非住宅分野向けを中心に展示する「品川ショールーム」を7月18日にオープンした。

ショールームは「外装・内装化粧材」、「ファサードアイテム」、「5thROOM空間」、「人工強化竹垣(和の空間)」、「屋外照明、LEDサイン」、「DX コーナー」の6つで構成。「外装・内装化粧材」では、外装にも使えるという点で評価が高いアルミ化粧材の「エバーアートウッド」や、アルミ化粧建材ボード「エバーアートボード」を展示し、ポップで使い方や施工方法をわかりやすく伝える。天井や室内の水回りなど様々な用途での設置イメージを掴むことができるほか、「エバーアートボード」については156色あるバリエーション全てを什器に収納しており、色を選んでARで建材を再現したり、サンプルを持ち帰ることができる。「ファサードアイテム」では、材料やデザインを自由にカスタマイズできることで人気の「フリースタイルフェンス」を展示。専用サイトで材料、カラー、隙間幅などを選んでデザインできる。

そのほか、商談や勉強会に使えるスペースも用意。コントラクト分野の責任者である池田年輝氏は「この場を活用して、実際に商品を見て、クロージングまでつなげていただければ」と、ショールームを活用して、非住宅分野を拡大していきたいとした。

新商品を豊富に展示した
TGEF2024

非住宅分野向けを中心に展示する「品川ショールーム」

7月25日、26日の2日間にわたって開催した「タカショーガーデン&エクステリアフェア(TGEF)2024」でも、こうしたタカショーらしさを反映した展示がなされた。

会場に入ってすぐの場所では、同社のDXツールである「パッケージプランサイト」の使い方や提案方法を説明。同じような外構提案に偏りがちになってしまうなどの課題を持つ事業者に対して、8つのスタイルから簡単に外構プランを組めるなどのメリットを示した。

力を入れている非住宅分野については、ホテルなどの外壁での採用をねらった壁貼り専用の大判タイルの展示、また、和の雰囲気が外国人などからも人気の「エバーバンブー」や、特殊な樹脂加工によって汚れをつきにくくした人工木ウッドデッキなどを用いてホテルや温浴施設などのシーン展示を行った。

TGEFでは非住宅商品のシーン展示も行った

また、今年8月に発売を予定している人気タイルの「セラ レバンテ」の高強度タイプ「セラ レバンテ20㎜厚」を展示した。これまで駐車場などで使えるタイルがなく、施主からの要望が多かったそうだ。駐車場のほかにも、商業施設など強度が求められる場面に最適とした。

一方、住宅向けの新商品としては、オーニングなどに使われる撥水性の高いアクリル生地を使用した「テキスタイルフェンス」を展示。国内では珍しい商品だが、オーストラリアなどで流行しているフェンスで、海外のトレンドを先取りした新商品だという。同社が推奨する5thROOMの構成などに活躍するオールグラスポーチに、「スライド&ターン」タイプを追加するほか、ポーチの外側に設置する木目調デザインや天然木使用の折戸の新商品も展示した。