(一社)20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会、HEAT20システム認証を改修に拡大
24年度中にも運用を開始
HEAT20が運用する住宅システム認証について、改修住宅も対象に加え今年度中にも運用を開始。また、個別認証も検討を進める。
(一社)20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会(HEAT20)は、環境への負荷を抑えつつ、安全安心で高品質な住宅・建築物を実現することを目的として、2020年7月に設立された団体。これまで高気密・高断熱住宅の一つの指標としてG1、G2、G3というレベルを示し、住宅性能表示制度の等級6、7策定の参考にもされた。
22年から新築住宅を対象にG1~G3水準の住宅システムの認証制度を運用してきた。認証取得には、同研究会が定める「住宅シナリオ」に適合している必要があり、住宅において「環境の質を表す室温(ノンエナジーベネフィット:NEB)」と「省エネルギー(エナジーベネフィット:EB)」を両立させて実現することを求めている。
23年度の会員企業によるG1~G3住宅の認証・交付件数は約20件で、建設・供給実績は合計265戸。内訳はG1が2戸(前年度比±0)、G2が213戸(同50%増)、G3が50戸(同92%増)と大幅に伸長、特にG3が占める割合が4ポイント増加し19%に達したことが注目される。
G1~G3の建築・供給実績を地方別で見ると、北海道や東北など寒冷地を中心に実績が前年度よりも伸長。北海道は11件、東北は30件であった。
同研究会は、これまで新築住宅のみであった住宅システム認証制度の対象範囲を改修住宅にも広げる。
まずはスケルトン改修による全体改修住宅への拡大を計画しており、24年度中にも運用を開始する。現在、その準備を進めているところで、新築と一体的に運用していく考えだ。
また、それ以外の改修については、設計部会の既存住宅ワーキンググループが今年度に発行する「HEAT20 既存住宅断熱改修マニュアル[全体改修篇]」に基づく認証を行っていく。
加えて、部分改修についての検討も今年度中に開始するとした。26年度に「HEAT20 既存住宅断熱改修マニュアル[部分改修篇]」の発行し、同年度中の運用開始を予定している。
さらに、これまでの認証はシステムに対するものであったが、注文住宅などの個別邸宅を認証する「個別認証」も開始する考えで、今年度中に検討を進める方針だ。
坂本雄三理事長は、「性能表示制度の断熱等級5、6、7の制定や、省エネ基準の適合義務化など、断熱の重要性がかつてないほどに高まってきている。しかし、これが断熱化のゴールではない。やらなければいけないことはまだまだあるが、重要なものから取り組みを進め、今後も着実に成果を挙げていきたい」と意気込みを話した。
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