カメ社会の良さを…/いま何故、石橋湛山か
カメ社会の良さを…
映画「ディア・ファミリー」を観た。主演の大泉洋の熱量が凄かったせいもあるが、やはり原作の“アトムの心臓”(清武英利著)が話題になっていたからだ。町工場の経営者が現代医学での手術は難しいと言われる心臓病の娘を救うために、人工心臓の開発に取り組む、という話で、23年間に及ぶ家族愛が描かれる。人工心臓は資金面で成らなかったが、その過程から心臓機能をサポートする“IABP(大動脈バルーンバンピング)バルーンカテーテル”の開発に成功する。“命のカテーテル”とも言われた。開発のきっかけは主流であった米国からの輸入カテーテルでは身体の小さな日本人にはサイズも合わず、合併症が相次ぐなど問題が多いという現状を知らされたからだ。日本人の身体に適したカテーテルが必要。全財産を注ぎこんで開発した日本人に合った初の国産カテーテルだ。サイズも身体に合わせ小さいものから、大きいものと、つくり分けた。日本の医療器具史に輝く。
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