旭化成ホームズ、「ミドル世代研究会」を立ち上げ実態、価値観を研究
40代、50代の夫婦向けに「余白のある家」を発売
新設したLONGLIFE総合研究所内に、人生100年時代の折り返し地点となるアラウンド50代をテーマとした「ミドルライフ研究会」を立ち上げた。
同社内に複数存在するソフト系研究機関を再編・統合し、新たにLONGLIFE総合研究所を4月1日に開設した。「LONGLIFE(いのち、くらし、人生)」に関わる社会課題解決のために、くらし方の研究と提案、ならびにその成果を活かした情報の発信や新規事業・サービスの開発を行う。
また、LONGLIFE総合研究所内に新たにアラウンド50代、ミドル世代を対象とする「ミドルライフ研究会」を立ち上げた。住まいと暮らしの実態や価値観の研究を通じて、ミドル世代に向けた暮らし方の提案や商品・サービスの開発を進める。大和久裕二 専務執行役員 請負事業担当 マーケティング本部長は、「少子高齢化が進む我が国では現在、団塊ジュニア世代の比率が多く、住宅購入検討層においても、50代で住宅を取得する層が増えており、住宅を含む消費者層としての重要度が近年増している。アラウンド50代に着目し、住まいに関するニーズをつかむことで新たな需要創出につなげていきたい」と話す。
ミドルライフ研究会の第一弾調査研究として「50代のくらしに関する調査」を実施した。20代の約6割が50代は「仕事や家事における心の余裕があると思う」と回答。一方で50代の実態は「仕事や家事における心の余裕」は38%。20代から見た50代のイメージと実態の乖離があることが分かった。また、50代の約8割が人生を見直す機会を重要視していることに対して、人生を見直すきっかけを「作れた」と回答した人は2割にも満たず、6割を超える人が見直すきっかけがなかったと回答した。また、人生100年時代のターニングポイントで「住まいを見直したいか」の問いには、65%、50代の3人に1人が「見直したい」と回答した。
また、ミドル世代向けの新商品開発の一環として、40代、50代の夫婦に向けに、余白を楽しむための「余白のある家」を発売した。創業50周年記念商品として22年に発売した、2階建て邸宅専用躯体(重鉄制震・デュアルテックラーメン構造)RATIUSシリーズの第四弾で、従来品よりもコンパクトなサイズとし顧客層を広げ、都市部での建て替え需要などの取り込みを狙う。重鉄躯体が可能にした大きなシェルウォールにより、中間領域となる3つの「間」をつくることで、プライバシーを確保しながらも外部空間や自然を取り込み、邸宅にふさわしい余白(ゆとり)のある住まいを実現している。年間150棟の受注を目指す。
新商品発表会に登壇した、フリーアナウンサーの堀井美香さんは、22年、50歳を迎えるタイミングでフリーアナウンサーに転身した経験を踏まえ、「50歳代は、体力もやりたいこともある年代。ほんの少し自分の周りを変えることでいい風が入ってくる。住まいを見直すことはそのきっかけになるのではないか」と述べた。
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