最高売上が続出 2023年度ハウスメーカー決算

持家苦戦の一方、賃貸請負、管理が好調 海外事業をさらに強化する動きも

2023年度の大手ハウスメーカーの決算が出そろった。
22年度に続き、多くの企業で最高売上を達成。最高収益を上げる企業もあった。
国内の持家市場の低迷が長期化する中、好業績を牽引するのは、賃貸請負、管理事業だ。
土地を持たない投資家などを対象に、土地、建物をセットにした賃貸分譲の市場も拡大している。
その一方で、やはり好業績を支える成長のエンジンとなっているのは海外事業だ。
大型のM&Aで、さらに大きく海外事業を伸ばそうとする動きも活発化している。

大和ハウス工業の23年度決算(24年3月期)は、売上高5兆2029億円となり、3期連続の増収、営業利益は4402億円と前年比251億円の減益となったが、「退職金給付に関する数理上の差異」の影響を除くと過去最高の3936億円(同249億円の増益)となり3期連続の増益。当期純利益は2987億円となり同96億円減益も、数理差異の影響を除くと、過去最高の2665億円(同262億円増)の増益となった。国内では独自のバリューチェーンの強みを活かしながら堅調に事業を拡大。海外においても米国の戸建事業を中心に事業を拡大。開発物件の売却は順調に推移し、コロナの影響が大きかったホテル・スポーツクラブ事業でも業績が大きく回復した。

積水ハウスの23年度決算(24年1月期)は、売上高3兆1072億円(前期比6.1%増)、営業利益2709億円(同3.6%増)、経常利益2682億円(同4.3%増)、当期純利益2023億円(同9.6%増)となった。

表1:23年度の主な住宅メーカーの決算の概要

第6次中期経営計画初年度に、売上高3兆円を突破、営業利益・当期純利益ともに3期連続で過去最高を更新した。特に積水ハウス不動産グループを中心とした、回転率を意識した優良な住宅用地の仕入れ・販売により開発型ビジネスが大きく伸長。短期回転型アセットとして、全国各エリアで厳選し、土地取得を強化した。開発型ビジネスの「仲介・不動産」の売上高は同30.5%増の2884億円、営業利益は同47.5%増の258億円。「マンション」、「土地市開発」を含めた開発型ビジネス合計の売上高は同31.3%増の5309億円、営業利益は同78.0%増の648億円と大幅な増収増益となった。こうした動きは、戸建請負事業や、賃貸請負事業にも波及し全体の業績にも寄与した。

住友林業の23年度決算(23年12月期)は、売上高1兆7332億円(前期比3.8%増)、営業利益1468億円(同7.3%減)、経常利益1594億1円(同18.2%減)、当期純利益1025億円(同5.7%減)となった。

旭化成ホームズの川畑社長は、「設計力、営業
力を含めて、戸建ての大型化・高付加価値化
の提案を行える体制が整いつつある」と話す

業績への影響が大きい米国住宅市場が、22年下期の住宅ローン金利上昇による市況低迷から一転、需要は回復に向かい、市場動向に合わせた施策を実施したことで、期初の予想を上回る収益を上げることができた。国内においては、住宅事業の環境は厳しかったものの、前年に実施した価格改定の効果もあり、利益率が改善。その結果、売上高、経常利益は期初予想を大きく上回った。

旭化成ホームズの23年度決算(24年3月期)は、売上高9129億円(前期比6.2%増収)、営業利益795億円(同7.6%増益)となり、ともに3年連続で過去最高を更新した。

建築請負部門は、減収減益となったが、不動産、リフォーム、海外の3部門で増収増益を達成した。住宅事業に建材事業を含めた住宅セグメントの売上高は同5.2%増の9544億円、営業利益は同9.1%増の830億円。24年度は売上高1兆円、営業利益900億円を見込む。川畑文俊社長は「旭化成グループを名実ともにけん引するセグメントに成長している」と話す。

注文、建築請負の不振続く
高付加価値戦略、分譲などを強化


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