マイナス金利解除で何が変わる?

金利上昇で住宅取得環境はさらに悪化するのか

ついに「異次元の金融緩和」が終了する。
長く続いた金融施策の転換により住宅ローンの金利上昇を不安視する声が強まり住宅市場への影響が懸念される。
ゼロ金利時代が終わりを告げるなか、住宅市場で何が変わるのか。

3月19日、日本銀行が「異次元の金融緩和」の解除を決定した。「賃金と物価の好循環の強まりが確認されてきた」(日本銀行・植田和男総裁)と、「マイナス金利政策」や「イールドカーブ・コントロール(長短金利操作)」などの大規模な金融緩和策がその役割を果たしたと判断した。

短期金利については、日銀の当座預金金利を▲0.1%としてきた「マイナス金利政策」が解除され、0.0~0.1%の「実質ゼロ金利」となる。これは2016年のマイナス金利導入直前の状態に戻すということだ。また、長期金利については、上限を目途に1.0%に操作する「長期金利操作」を撤廃し、金利急上昇時は国債買入で抑制を行う。

2016年から続いてきた金融政策の枠組みが大きく変わることになるなか、注目を集めるのが住宅ローン金利はどうなるかだ。「政策変更に伴う短期金利の上昇は0.1%程度にとどまる。長期金利が急激に上昇する場合は、機動的に買い入れオペの増額などを実施する」(植田総裁)と、貸出金利の大幅上昇はないとみている。


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