(一社)リノベーション協議会、23年の最優秀リノベ作品を選出
グランプリはbELIの「プレミアムT」
2023年を代表する魅⼒的なリノベーション事例を選ぶコンテスト「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2023」の授賞式を開催した。総合グランプリには、bELIの「誰もが快適に過ごせる特別な高級トイレ空間 「プレミアムT」」が輝いた。
全国からエントリーされた計267作品を、リノベーションの楽しさ・魅力・可能性という点にフォーカスしてSNSを活用した一般ユーザーの声を取り入れ一次審査をし、67作品をノミネート選出。その後、住宅系を中心としたメディアの編集者8名で構成された選考委員によって最終選考を実施し、総合グランプリ、部門別最優秀賞4点、特別賞13点を決定した。10年目を迎える今回、総合グランプリに輝いたのは、bELIの「誰もが快適に過ごせる特別な高級トイレ空間 「プレミアムT」」。国の指定難病であるクローン病と戦う友人がきっかけに誕生したプロジェクトで、持病の有無を問わず誰もが快適に過ごせるトイレ空間を創ることと、普段の生活では分かりづらく周りに理解してもらえない苦しみと戦う人達がいることを「知ってもらう」ことを目的に買取再販で計画した。トイレと洋室を一体化させ、居室としても機能する空間を演出した。島原万丈選考委員長(LIFULL HOME’S総研 所長)は、「健常者が意識することもない「不」があることをメッセージするこの作品は、住宅設計の一般的な常識というものが、マイノリティにとってはいかに抑圧的なものであるのかを、私たちに気づかせてくれる」と講評した。
その他、「800万円未満部門」の最優秀賞は、フロッグハウスの「これからの団地リノベのあり方を問う。」が受賞。壁の断熱改修、県産杉の板壁も採用した内装リフォームを実施、回遊性、曲線美のあるキッチンのあるキッチンリフォームも行った。団地リノベのスタンダードとなるアイディアが評価された。「1500万円未満部門」の最優秀賞は、grooveagentの「アウトラインの行方」が受賞。柱材で組み上げたフレームを活用。空間のデザイン的な特徴も作りつつ、将来の間取り変更において機能的な役割も果たす。将来のライフスタイルの変化にリフォームで対応するための具体的かつ経済的なアイディアが評価された。「1500万円以上部門」の最優秀賞は、モリタ装芸の「戻す家」が受賞。築125年の廃墟寸前の古民家を丁寧によみがえらせた手腕が評価された。「無差別級部門」の最優秀賞を受賞したのは、拓匠開発の「「記憶」を刻み、「記録」を更新する『the RECORDS』」。千葉駅近くのビジネスホテルを、公園に隣接する立地条件も生かして、開放的な空間に生まれ変わらせたことが評価された。
同協議会の内山博文会長(Japan asset management代表取締役)は、「新築住宅の価格が高騰する中で、庶民を救う住まいの選択肢としてリノベーションが今まで以上に注目されている。しかし、“悪かろう安かろう”のイメージは払しょくできていない。リノベーション・オブ・ザ・イヤーを見ていてわかるのは、単なるデザインリノベでは受賞できないこと。想い、コンセプトがしっかりしたリノベーションが求められている」と述べた。
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