2023.11.20

ポラスグループ 中央住宅、上尾市で全70邸の地域共生型分譲住宅を開発

地域のプロの知見を生かし住まいの価値を向上

地域共生型分譲住宅「yoridokoro上尾」を開発し、第1期(12邸)販売を開始した。地域で活躍するプロフェッショナルの知見を生かし新たな価値を住まいに取り入れた。入居後、上尾ならではの暮らしサポートにもつなげていく。

同分譲地は35邸の分譲地が2つ連なる全70邸で、上尾市内ではポラスグループ史上最大規模のプロジェクトとなる。上尾市やその周辺地域の環境・文化に根差して活躍する農園経営、盆栽家、猫の保護団体など、地域のプロフェッショナルとの交流を通じて、上尾の地にふさわしい新たな価値観を住まいに取り入れた分譲住宅を開発した。それぞれのプロフェッショナルに、ワークショップの開催や入居者からの個別相談対応などを通して街づくりに参画してもらい、長期的に相互に活性化しあい、地域への愛着を育む心の「拠(よりどころ)」となるように計画した。開発段階の知見提供にとどまらず、販売後にもワークショップの開催や入居者が気軽に相談できるアドバイザーとして、上尾ならではの暮らしをサポートしてもらう。

第1期販売12邸ののうち唯一の平屋プラン。「ペットと暮らすスタイル」の設計プランを取り入れた
ギャラリーのようなシェルフに盆栽や観葉植物を置くことで緑と寄り添う暮らしを提案する

例えば、「農ある暮らし」の提案では、伊奈町・蓮田市で約120種の野菜を栽培する農園や、大人気の直営レストラン「ベジボーイキッチン」の経営するベジタブルボーイズカンパニーの大橋一幸代表がコーディネートを担当した。全区画の庭には家庭菜園やガーデニングのためのスペース「ポタジエ」を設置。入居後には、大橋代表を招き、ポタジエを使ったワークショップなどを開催し、作物の栽培指導をしてもらう。「庭づくりや街路樹の手入れなどの取り組みを通じて、温かな交流が生まれてくることにも期待している」(同社)。また、盆栽家の齊藤真之氏との出会いからインスピレーションを得て、「緑とくらすスタイル」の空間づくりに生かした。リビングにギャラリーのようなシェルフを設置し、鉢に入った盆栽を飾り、モダンな建築にも合うコーディネートをすることで、自然が身近にある暮らしを提案する。上尾市で保護猫のためのシェルター運営に携わる(一社)アニマルエイドの田才由美子氏には、「ペットと暮らすスタイル」の設計プランでアドバイスを受けた。ワイドなリビングにペット用の室内ハウスや大きな遊び道具を置き開放感を維持しつつ、ペットとともに成長する子どもの姿を見守りながら、豊かな生活を送ることができる暮らしを提案する。そのほか、畳店の店主、ローソク会社の代表、キッチンスクールの代表、女性起業のサポート事業を行うNPO法人の代表、乳幼児教育のアドバイザーなどからヒントを得た。「地域の魅力あるものを、分譲地を通して伝えていきたい。」(同社)。販売価格のボリュームゾーンは3000万円~4000万円台。7月上旬時点で58組の問い合わせがあり、26組から内覧会の予約を受けている。

地域のプロフェッショナルから暮らしづくりのヒントを得た。左からベジタブルボーイズカンパニーの大橋一幸代表、盆栽家の齊藤真之氏