2023.7.19

タカショー、タブチキヨシ住宅デザイン事務所、5th ROOMのある企画住宅を提案

販売促進ツールもパッケージ化し工務店に提供

タカショーとタブチキヨシ住宅デザイン事務所が協働で「5th ROOMのある企画住宅」支援事業を開始。住宅事業者ごとのカラーを出しつつ、近年需要の高い狭小住宅でも開放感のある暮らしを工務店に提供する。

住宅デザイナーのタブチキヨシ氏とタカショーが協働し「5th ROOMのある企画住宅」支援事業を立ち上げ、2023年6月27日から事業を開始した。プランと販売支援ツールをパッケージ化して工務店に販売する。

5th ROOMのある企画住宅のイメージ

企画住宅は、タブチキヨシ氏が工務店ごとのビジョンやミッションをヒアリングし、オリジナルの企画住宅を作り上げる。他社との差別化はもちろん、各工務店の社員とともに作り上げるため、社員教育の一環としても有効だ。

「住宅カタログ制作」や、「住宅パース」、「住宅パース動画」、「住宅パースVR」の制作サービスをパッケージ化したことも大きなポイント。タカショーが提供する再現度の高いパースで、工務店が顧客に企画住宅の価値を伝えるところまでをサポートする。

住まいの形は時代や文化とともに変化を続けている。「最高にハッピー」な間取りを追求する住宅デザイナーのタブチキヨシ氏によると、「現代では住宅に広さは求められなくなってきており、狭小住宅であってもWell-beingな暮らしができる空間・間取りが資産価値につながる。これからはニーズが高い土地に贅沢な暮らしを提供することが大事」だという。そこで、着目したのがタカショーの5th ROOMだ。

セミナーで講演を行うタブチキヨシ氏

5th ROOMは、家と庭をつなぐ「庭空間」を5つ目の部屋として捉える考え方で、タカショーが2008年から提唱している。タブチキヨシ氏は、この考え方が新しい住宅の形にマッチすると判断した。特に、今回の事業がメインターゲットとするような好立地な住宅では、人通りの多さから外からの目線が気になり、快適に暮らせない可能性がある。しかし、5th ROOMをうまく活用することで、家を完全に閉め切らずに目線を気にしない暮らしが実現できる。
一方で、タカショーは、エクステリアが住宅設計と別にされることで、手間や金銭的な理由から後回しにされてしまいがちだという課題を感じていた。そのため、今回の企画住宅事業により、外構まで含めた住宅設計を行えば素敵な空間を創り出せるという認知が広まるきっかけになればと期待する。

事業展開に先立って、国際フォーラムで開催したセミナーには全国から約60名の住宅事業者が参加。タカショー常務執行役員の髙田康平氏は「緑がある環境がストレスを緩和し、健康状態を良好に保つことができるという研究結果も出てきている。住まいの中で自然からの刺激を最も受けるのが庭である」と、Well-beingな暮らしができる資産価値のある企画住宅を積極的に普及させていきたい姿勢を示した。住宅事業者も着工数が伸び悩むなかで、差別化への危機意識を持っている人が多く、セミナー後のアンケート満足度は高かったといい、当日中に2社から「5th ROOMのある企画住宅」を採用したいとの申し入れがあったそうだ。