パナソニック ハウジングソリューションズ、中級価格帯システムバスの売上が40%増
癒しニーズ背景に「BEVAS」が牽引
中級価格帯システムバスの販売が好調だ。22年8月に発売した「BEVAS(ビバス)」の好調が牽引し、前年同期比40%増と大幅な伸びとなっている。
コロナ禍以後、在宅時間の増加などがきっかけで暮らしを見直す機会が増えるなか、リラックスできる時間としてバスタイムが注目された。浴室リフォームなどの需要拡大でシステムバスの市場も堅調に推移、キッチン・バス工業会の自主出荷統計によれば、2022年度のシステムバスの出荷台数は135万3369台で前年度比1.3%増となっている。
こうしたなか、パナソニック ハウジングソリューションズは、中級価格帯システムバス「リフォムス」の後継製品として22年8月に「BEVAS」を発売。清掃性の高さなどが評価され、売上が好調に推移している。その結果、「リフォムス」と合わせた22年8月~23年3月までの中級価格帯システムバスの売上高は前年同期比40%増と大幅に伸長した。
「BEVAS」は、「バスルームがいちばん私らしい場所になる。」がコンセプト。時間を忘れてゆったりとくつろげる「くつろぎビバス」、シンプル設計の「すっきりビバス」、安全性などに配慮した「ほっとビバス」といった多様な入浴スタイルの提案を行っている。
機能面での大きな特徴が清掃性の高さだ。それを実現したのが特殊なシート加工を施した「3Dプロテクトクリーンフロア」で、排水口の接続部に至るまで、床パンの表層全体をフッ素と有機ガラス系素材を配合した厚さ200ミクロンの1枚の特殊シートで覆っている。1枚で全体を覆うことで排水の通り道に継ぎ目がない仕上がりとなり、汚れが溜まりにくく清掃性に優れている。
床パンの基材とシートの接合には新技法である「真空圧着工法」を使用している。「真空圧着工法」は2018年に技術開発に成功した業界初の工法だ。成形プレス機でシートを加熱しながら基材と共に真空状態でプレス成型することで、基材とシートをぴったりと接合することができる。
「BEVAS」の生産に合わせて22年から、バスルームの構成部材である浴槽や床の製造を行う水戸工場に設備を導入。「開発当初はシワや気泡などが発生し、シートを上手く圧着させることが難しかったが、設備内の湿度や真空度などの成形条件を試行錯誤することで不具合を解消」(パナソニック住宅設備 バスFRP製造部・若林光博部長)した。
なお、「真空圧着工法」によるシート結合技術は浴槽エプロンにも採用しており、床と同様の特殊シート加工を施すことで、こちらも清掃性を高めた。
また、「BEVAS」では通常の1.9倍の水流が出ることで入浴中にも手軽に掃除ができる「ビームシャワー」を標準搭載。有機ガラス素材使用で傷や汚れに強い「スゴピカシェルフ水栓」、高齢者でも握りやすく形状を工夫した「おきラクスマート手すり」、明るさを調整できる間接照明により自分好みの空間を演出できる「ライトアップカウンター」などオプションも充実させた。
販売好調を踏まえ「今後、工場設備の増強など生産能力の強化も視野に入れていく」(パナソニック ハウジングソリューションズ 水廻りシステム事業部 バス・サニタリー企画部・酒井武之部長)考えだ。
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