クリナップ、高級価格帯キッチンをモデルチェンジ
よりデザインを意識した商品開発へ
クリナップは、高級価格帯のステンレスシステムキッチン「CENTRO(セントロ)」の大規模モデルチェンジを行う。オーダーキッチンのデザインをフィードバックすることで洗練された印象を高める。
2023年は、同社が日本で初めてシステムキッチンを発表してから50年となる節目の年だ。これを受け、同社は高級価格帯のステンレスシステムキッチン「CENTRO」をモデルチェンジする。2018年のブランド刷新以降、初の大規模モデルチェンジとなる新「CENTRO」のコンセプトは「憧れを、よろこびに変える。」。この実現に向けて、同社は新「CENTRO」が市場で目指す方向性を打ち出した。
同社は、「海外プレミアムキッチン市場」と「国内オーダーキッチン市場」の2市場で構成され、富裕層向けにBtoCで展開する「オーダーメイド市場」と、ハウスメーカー向けに規格型商品を展開する「住宅設備市場」の2つの市場に向けて商品販売を行っている。
「CENTRO」は、「住宅設備市場」の中でも高級価格帯に属するブランドだ。中価格帯の「STEDIA」や普及価格帯の「rakuera」と比較し、いかに高機能化していくかという観点でこれまで差別化を図ってきた。
一方、オーダーメイド市場の中でも最上位として位置付ける「海外プレミアム市場」への商品展開については、イタリアのValcucine社と業務提携を結んでおり、正規輸入品の卸販売を行っている。また、「国内オーダー市場」では、Valcucine社と共同で「Valcucine JP」というブランドを立ち上げ、同社で生産するライセンス品の販売で対応している。
こうしたなか、日々の商談を通じて「国内オーダー市場」の顧客が求める機能や予算などが「CENTRO」と重なる部分が多いことが判明。従来の「CENTRO」は「STEDIA」や「rakuera」と同様に親しみやすいデザインとしていたが、高級価格帯商品であることを強く打ち出すために「国内オーダーキッチン市場」のデザインを意識した商品開発を行っていく方針を定めた。こうすることで洗練された印象を高め、企画型商品の中でも一線を画したブランドとしていきたい考えだ。
新「CENTRO」では、ワークトップ、シンクを大幅刷新したほか、豊富な扉カラーを揃え、塊感のあるデザインを追求した
例えば、ワークトップ、シンクに採用できる同社独自開発の新素材である新アクリル系人工大理石「フォルテックス」は、素材内部に鉱物系の骨材を混ぜ込んだことで従来の人工大理石「アクリストン」よりも硬度を上げており、キズや汚れに強い。
また、新「CENTRO」から標準搭載する「流レールスクエアシンク」は、無駄な曲線を取り除いたノイズレスなキューブデザインを採用。従来、ステンレスのスクエア型シンクは板金溶接でないと実現できなかったが、同社がこれまで培ってきた加工技術を生かすことで、プレス成型による一体加工を可能にした。
竹内宏社長は、「『新CENTRO』は、当社のこれまでの技術の結晶だ。開発期間がコロナ禍だったこともあり、苦労も多かったが、システムキッチン発表から50年という節目にモデルチェンジすることには大きな意味がある」と話す。
価格は、I型2m55㎝の基本プランで税込130万円台~。今後は全国のショールームなどリアルの場を活用して普及を図っていく方針だ。
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