新たな価値を創出し世界のリーディングカンパニーを目指します

YKK AP 魚津彰 代表取締役社長

YKK APが次のステージに向けて大きく動き出した。
2030年に向けたビジョンを策定、木製窓、エクステリア、カーテンウォールなど次世代に向けた新たな展開を打ち出す。
新社長に就任した魚津社長に、描いているYKK APの姿について聞いた。

YKK AP
魚津 彰 代表取締役社長

1962年生、1985年に吉田工業入社、2013年に執行役員営業本部 窓事業企画部長、執行役員 住宅本部長、執行役員 営業本部長、上席執行役員 住宅本部長、取締役 上席執行役員 住宅本部長、取締役 副社長海外担当を経て、2023年4月に代表取締役社長に就任。

──いよいよ生え抜きの社長が誕生となります。

22年末に堀(現・代表取締役会長)から電話で社長就任を打診されました。その時は「承知いたしました」としか答えられなかったですね(笑)。以前から、堀に「次の社長は生え抜きで」というような話を聞いていたので、正直、晴天の霹靂というわけではありませんでしたが、海外担当になってまだ1年しか経っていませんでしたから。

──魚津社長は、窓事業の立ち上げからその拡大と、今のYKK APの核となる事業を作り上げてきました。

幹部候補が参加する「価値創造塾」というものがあり、私は06年に三期生で参加しました。いろいろなビジネスモデルを学んだ後、グループに分かれてビジネスモデルをつくって発表します。私は「建材でダントツナンバーワンになるために」というチームに入り、そこで発表したのが樹脂窓事業です。05年に当時の吉田社長(現・相談役)が「窓事業を始める」とおっしゃり、米国では樹脂窓事業を展開していました。一方、国内でサッシ事業を展開している企業はM&Aなどによる再編が進んでいる状況でした。価格競争のなか多くの企業が撤退していったのです。こうした状況下、同じ土俵で戦えば価格競争は避けられません。また、当時、地方ではそこそこのシェアを持っていましたが都市部では弱く、需要が多い都市部で勝っていくためには土俵を変えるしかない、そう考えました。


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