イースターの象徴は“卵”/可哀想な“物価の優等性”
イースターの象徴は“卵”
キリスト教圏で“イースター(復活祭)”と言えば、クリスマスと並ぶ大切なイベントであり、春を告げる行事として盛り上がる。今年は4月9日がイースターだが、この日を前後して90日も家庭で、街で、国を挙げて祝うという。ただ、キリスト教徒でもない記者にとってイースターと言えば、ミュージカル映画「イースターパレード」がほぼすべて。ブロードウェイの古典的ミュージカルだ。フレッド・アステアとジュディ・ガーランドが繰り広げる華麗なダンスシーンの数々に名作曲家、アービン・バーリングの名曲が降り注ぐ。ジュディ・ガーランドの歌声に聞き惚れ、アステアのタップに身を揺らす。スクリーンで知ったイースターパレードでの着飾った人々が歌い、踊りながらの華やかな行進は、アメリカ文化への憧憬をかき立てるには十分だった。
ところで、イースターのシンボルと言えば卵だ。卵は生命の誕生を意味するところから復活祭にふさわしいということなのだろう。卵に様々に絵を描いたり、カラフルにペインティングしたりしたイースターエッグを使っての遊びが行われる。家庭や地域では子どものためにイースターエッグをいろいろなところに隠し、探させるエッグハントや、ゆで卵をころがして遊ぶエッグローリングなどが知られるし、食卓にのぼる卵料理は主婦の腕の見せどころだ。
いずれにせよ、生命の起源の象徴ともあって卵は様々な場面での愛されキャラクターに昇華する。卵型の玩具はヒットすると言われるのはその可愛いさからだろうし、その代表は90年代半ばに日本を震源地として世界中をとりこにしたバンダイの電子ゲーム“たまごっち”だろう。フィーバーぶりはすさまじく、ターゲットだった女子高校生にとどまらず大人たちも夢中に。徹夜で買い求める行列の風景もTVニュースで映し出された。揚句は1997年に「イグノーベル賞」を受賞したほど。ただ、この「たまごっち」も、やはり卵型だからこその人気とみたい。丸でも3角でも4角でもダメ。優美な曲線の可愛いタマゴ型だからこそなのだ。
大体、卵ほど身近かな食材は少なく、料理のバリエーションも豊富だ。朝の定番、ハムエッグやスクランブルエッグ、エッグサンドイッチ。ランチには玉子丼や親子丼も。夕食のオムライスやオムレツ、すき焼きにも生卵はつきもの。おでんにだって卵の具はある。そして究極は、卵かけごはん、TKGだ。いまやTKG専門店までできるほど。卵がなくなったら世界中の食卓はどれだけ寂しいものになることか。
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