本来の機能に加え+αの機能、利点はあるか 職人不足の中、簡易性、使いやすさが重要に

u.company 代表取締役、(一社)リノベーション協議会 会長 内山博文 氏

u.company 代表取締役、(一社)リノベーション協議会 会長
内山博文 氏

──〈プレミアム住宅建材50〉のうち、特に注目する商品を5つ挙げてください。また、どういったところを面白いと思ったのかを教えてください。

私自身がリフォーム、リノベーションを行う会社の担当者であれば、どのような建材が欲しいか、現場ではどのような建材が求められているか、という目線で建材を選択しました。

その建材が、本来求められる機能を備えていることは当たり前のことで、その建材を使用することで、どのような+αの機能を得られるのか、メリットがあるのかというところを見ました。メーカー間での性能競争はあると思いますが、技術開発が進み、性能面での差は微小なものになってきていると思います。どのくらいの断熱性能、耐震性能などを持つのか、絶対値がどうかということはあまり評価していません。リノベの場合、新築以上に、現場の状態、工期や予算面などで厳しい条件で工事を進めなければいけないことが多くあります。現場に対するさまざまな配慮がないと、本当の意味で選ばれるものにはなりません。特に現場の職人がこれだけ減っていく中で、簡易に施工できること、使いやすさが重要であるとリノベの現場に携わり感じています。建材そのものが持っている機能に加えて、3つくらいの+αの利点があるということが求められています。

まず面白いと思ったのは、長谷川萬治商店の「DLT」です。ぱっと見て意匠性が面白い。木のにおいがしてきそうです。床材、天井、壁などに使用でき、はめ込んでいくだけで施工もしやすそうです。吸音材や断熱材を組み合わせて機能を付加していくことができる点もいいですね。

山側、林業事業者などに還る利益率を高めるためには、どれだけ木材を無駄なく使うかが重要になります。歩留まりを高めることにより森林の管理、雇用の確保など、さまざまなところにもプラスの効果が期待できます。この商品は、曲がりや丸みがあるような使いづらい木材、捨ててしまっているような木材もうまく活用することができる。木をうまく活用する視点を取り入れ商品化している。社会貢献的な意味も大きいと思います。


この記事はプレミアム会員限定記事です。
プレミアム会員になると続きをお読みいただけます。

新規会員登録

(無料会員登録後にプレミアム会員へのアップグレードが可能になります)

アカウントをお持ちの方

ご登録いただいた文字列と異なったパスワードが連続で入力された場合、一定時間ログインやご登録の操作ができなくなります。時間をおいて再度お試しください。