積水化学工業 住宅カンパニー、共用施設向けアプリを開発
千葉市西千葉の分譲マンションで初導入へ
積水化学工業 住宅カンパニーは、共用施設向けアプリ「Plus SUITE コンシェルジュ」を開発し、2月に竣工した同社の新築分譲マンション「ハイムスイート西千葉」で初導入した。マンション共用部の利便性・快適性の向上を図る。
「Plus SUITE(プラススイート) コンシェルジュ」は、マンション内の共用施設の予約状況や利用ガイド、およびマンションからのお知らせなどを確認できる共用施設向けのアプリだ。入居者は、各共用施設内に設置された専用のタブレット端末や、エントランスホールのデジタルサイネージから必要な情報を瞬時に確認することができる。このほど、2月に竣工した同社の新築分譲マンション「ハイムスイート西千葉」(千葉市稲毛区)で初導入した。
「ハイムスイート西千葉」は、同社が千葉県初のまちづくりプロジェクトとして展開している「西千葉リードタウン」の一角を担う分譲マンションだ。「ハイムスイート」シリーズとしては5棟目となるマンションで、高台による災害への強さや、最寄り駅までの距離、建物全体の規模感などを総合した結果、住宅地として適していると判断し、西千葉地域への分譲を決定した。
総戸数87戸の鉄筋コンクリート造地上7階建で、敷地面積は4612.56㎡、延床面積は8116.62㎡。また、1部屋あたりの広さはおよそ82㎡で、価格は坪単価で160万円~165万円程度、平均価格は4200万円前後となっている。昨年3月に販売を開始したが、総戸数87戸に対して計840件もの問い合わせが寄せられる反響ぶりを見せ、同年11月には全戸が完売した。購入者層としては、同じく千葉県の近隣エリアに住む20代から40代の1次取得者層が大半を占めた。
「ハイムスイート」では、IoT技術などを活用した快適な暮らしと、安全・安心を目指す「スマート&レジリエンス」を顧客への提供価値として掲げている。このうち「スマート」の分野では、以前から住民専用アプリとして「NiSUMU(ニスム)」を導入しており、AIコンシェルジュ機能による24時間相談など様々なサービスを提供してきた。今回は、共用部におけるスマート機能をより強化する目的で、同アプリと「Plus SUITE コンシェルジュ」を連携させた。これにより、入居者は、自分のスマートフォンから各共用施設やシェア備品などの予約を行うことができる。
また、各施設には予約システムと連携した電子錠を採用しているため、施設の解錠は自宅の鍵や交通系ICカードなどで行うことが可能だ。例えば、「ハイムスイート西千葉」にはキッチン付きのラウンジのほか、個室型のワーキングスペース、モニターなどを揃えた防音室といった共用施設を用意しており、予約から利用に係る手順が入居者単独で完結する。管理人などを介すことなくスムーズに施設を利用できる。
同社は今後、ほかの「ハイムスイート」シリーズの物件にも「Plus SUITE コンセルジュ」の導入を順次進めていく方針で、戸建も含めた複合型まちづくり「リードタウン」全体への展開も目指す。すでに、4月に販売開始予定の「成田リードタウン」では、「Plus SUITE コンシェルジュ」を活用することで、戸建居住者もマンション共用施設を利用できる仕組みづくりを計画している。
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