トーコー、準耐火の大臣認定を取得した軒裏換気部材を発売
独自構造で耐火・換気・防水・省施工に高い性能
トーコーが45分準耐火と60分準耐火の大臣認定を取得した軒ゼロ住宅用の軒裏換気部材「エアラインNZ」を新発売した。独自の構造により、防水や施工性でも高い性能を実現する。
大臣認定を受けた準耐火製品を使いたいという顧客の要望に応え「エアラインNZ」の開発を始めた。同社は主力の通気・換気部材として「エアーフレッシュ」を販売しているが、屋根材の一部として商品を展開していたため、大臣認定の試験を受けられなかった。
「エアラインNZ」は、45分準耐火認定を受けた「エアラインNZ45」と、60分準耐火認定を受けた「エアラインNZ60」の2商品をラインアップ。準耐火の認定を取得するまでの道のりは容易ではなかったそうで、特に、60分の準耐火の試験を突破することに苦労したという。ただ、それだけに60分の準耐火性能を有している商品は市場においても少なく、差別化につながる。また、45分準耐火については発泡剤をいれずに鋼板のみで実現しており、コストを抑えながら安心した商品を提供できる強みとなるとしている。「住宅の性能が上がっていく中で、さらに先を行くレベルの高い商品を提供していきたい」(マーケティング部 坂上標氏)と、同社は長年にわたり鋼板で通気・換気製品をつくってきたノウハウを生かした商品の開発に挑む。
特許出願の2つの構造で耐火以外でも優れた性能を
今回、新商品の開発にあたって「三角ブリッジ」、「外壁アンダースライド構造」という2つの独自構造を採用し、耐火・換気・防水・省施工の4点で性能を実現することに成功した。
「三角ブリッジ」は、切り起こし断面を三角形状にしたことで、広い換気口面積で換気量を多くとりながら、防水性能も向上した。「外壁アンダースライド構造」は、通常ミリ単位での調節が必要な軒裏換気部材にゆとりを持たせることで下地の寸法精度のばらつきを吸収し、現場での施工性を改良。製品の換気口を、鼻隠し材に対向して配置することで防水性能も向上。外壁材に沿って上昇した風雨が、製品下面に沿って鼻隠し材に向かったのち、落下するようにした。熱が伝わりやすい製品下面の小屋裏側を外壁材で覆うことで、優れた耐火性も実現した。
販売については、軒―軒給排気よりも換気効率の高い、軒―棟給排気を推奨しており、業界でもトップクラスのシェアを有し、確かな品質を誇る同社の棟換気部材と合わせての提案をしていきたい考え。同社は、できる限り顧客の要望に応えられるようなラインアップを揃えたいとしている。まずは防火の大臣認定を取得できる商品に取り掛かったが、今後も顧客の悩みに対応できるような商品ラインアップの拡充を図る。
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