エクソル、高電圧太陽光パネルを開発
最少2枚でパワコンを起動、狭小屋根に設置可能
エクソルはオリジナル太陽光パネル「VOLTURBO(ボルターボ)」を開発した。太陽電池セルを直列で繋いだことで太陽光パネル1枚当たりの高電圧化を図り、最少2枚からでもパワコンを起動でき、狭小屋根への設置を可能にした。
![](https://htonline.sohjusha.co.jp/wp/wp-content/uploads/ht654-066_01.png)
「高電圧 マルチ・パフォーマンス・モジュールVOLTURBO(ボルターボ)」は、太陽電池セルを直列で繋ぐことで太陽光パネル1枚当たりの高電圧化を図った製品だ。そもそも、太陽光発電で創った電気を宅内で使用するためにはパワーコンディショナーを介して「直流」から「交流」の電気に変換する必要があるが、そのためには約100Vの電圧が必要になる。例えば、VOLTURBOと同じ発電量(275W/枚)を持つ同社の従来パネルの場合、1枚当たりの電圧は25.0Vのため、4枚以上パネルを搭載する必要があった。
VOLTURBOは、従来パネルと比較して49.8Vと約2倍の電圧を確保したことで最少2枚のパネルからパワーコンディショナーを起動することができるようになった。これにより、従来は面積の問題から、太陽光発電システムの導入が難しかった都市部などの狭小屋根への設置を可能にした。
また、VOLTURBOは、最少2枚からパワーコンディショナーの起動電圧を確保できるため、寄棟の狭い屋根であっても、異なる屋根面に太陽光パネルを追加搭載することで、搭載量の最大化も可能となっている。
設計から施工まで一気通貫で提供
施工ノウハウのない事業者でも安心
同社は太陽光パネルの設計から施工までを一気通貫で手掛けており、他社との差別化を図っている。
太陽光発電については、東京都が2025年4月から新築住宅への設置を義務付けるほか、川崎市も同時期の義務化を検討しているが、こうした自治体の動きも相まって、住宅事業者から同社への問い合わせ件数が増加している。特に分譲住宅を供給するデベロッパーなど、これまで太陽光パネルを取り付けた経験が少なく、施工に関するノウハウがない企業からの問い合わせが伸長しているといい、施工までを一気通貫で提供する同社の需要は大きいことがうかがえる。
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営業本部住宅推進部の牧野信孝課長は、「今まで物理的な問題で太陽光パネルを設置できず、諦めていた住宅は多いが、VOLTURBOであればこの問題を解消できる。東京都の太陽光発電システム設置義務化など、今後そのニーズはますます高まると予想しており、トイレ、バス、キッチンの様に『太陽光発電のある暮らし』を当たり前にしていきたいという想いがある。住宅・非住宅問わず、全棟搭載を掲げ、事業に取り組む」と話す。
VOLTURBOの発売時期は2023年1月末~2月初旬を見込んでおり、同社は今後、ウェビナーや展示会などを通じて住宅事業者向けに認知度アップを図っていきたい考え。牧野課長は、「VOLTURBOを主力に、戸建住宅の創エネ・蓄エネ分野の来期の売上を倍の100億円にしていきたい」考えだ。
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