積水化学工業 住宅カンパニー 高付加価値分譲住宅をブランド化
防災・環境・地域に貢献 全国10カ所でスタート
戸建分譲地ブランド「ユナイテッドハイムパーク」を立ち上げ、全国で展開を開始する。
防災・環境・地域に貢献する高付加価値仕様を標準採用するまちづくりをブランド化し差別化を進める。
同社は2021年、セキスイハイム誕生50周年を機に、全国10分譲地で社会課題解決への貢献を拡大する「戸建スマート&レジリエンスまちづくり」を始動した。建物だけでなく土地のレジリエンスも強化した高付加価値分譲地を2021年7月から順次販売開始し、2022年10月時点で全314区画まで展開。売出し済157区画の約75%に当たる119区画が、売出し後平均4カ月という計画を上回るスピードで販売が進捗する。
また、積水化学グループの強みを生かした環境・防災対応の共通化と様々な地域課題へ対応する〝まちづくりの仕組み〟が評価され、2022年度グッドデザイン賞を受賞した。この50周年プロジェクトで培った環境・快適・安心に資する高付加価値仕様を標準採用するまちづくりを「ユナイテッドハイムパーク」としてブランド化し差別化することで、全国のセキスイハイム販売会社によるサステナブルなまちづくりを一層加速する。
土地のレジリエンスも向上
独自技術で内水氾濫を抑制
「ユナイテッドハイムパーク」では「戸建スマート&レジリエンスまちづくり」から引き続き、地下インフラとして、積水化学グループの製品である「クロスウェーブ」、または「コンパクト雨水浸透マス・有孔管」を全区画で採用。屋根に降った雨水を地下に一時貯留・浸透させることで下水管への雨水排水量を抑制し、台風や集中豪雨時の内水氾濫抑制を図る。「戸建スマート&レジリエンスまちづくり」分譲地の契約者・入居者を対象としたアンケートでは、回答者の70%超が分譲地選択時に「自然災害に対する土地の安心感」を重要視していた。また、太陽光発電システム(PV)、蓄電池、HEMSに加え、電気自動車(EV)用コンセントも全邸に搭載。2020年度の日本全体の建売住宅(分譲)におけるZEH比率はわずか2.5%に留まるが、ZEH区分の中でも最高ランクの『ZEH』を全邸標準とすることで、環境にやさしく電力不安の少ない暮らしを実現する。前述のアンケートでは、回答者の90%超が地球環境と家計にやさしい暮らしに魅力を感じている。
さらに、地域特性に合わせたソフト面での魅力向上を図る。「自然共存」、「地域シンボルとの連携」など、そのエリアならではの付加価値コンセプトを策定し、それを実現する街区計画や、デザイン、メニューなどを採用。まちなみガイドラインとして共通ルール化することで将来にわたってコンセプトを維持し、永く住み継がれるまちを目指す。また、「60年・長期サポートシステム」により、住まいの定期診断を無償で60年目まで行う。定期診断以外にも日々の困りごとからリフォーム、高齢期の相談まで積水化学グループ全体でサポートする。
全国10カ所で展開
まちづくり事業の好調を牽引
同社は、2021年から始動した「戸建スマート&レジリエンスまちづくり」から続く「ユナイテッドハイムパーク」を全国10カ所で展開する。「スマートハイムシティ筑紫野長岡」(福岡県筑紫野市、全17区画、2021年7月販売開始)、「スマートハイムシティ太田」(群馬県太田市、全165区画、2021年9月販売開始)、「スマートハイムシティ横浜市瀬谷区北新」(神奈川県横浜市、全16区画、2021年9月販売開始)、「スマートハイムシティ西宮北口」(兵庫県西宮市、全29区画、2021年10月販売開始)「スマートハイムたかやま」(茨城県つくば市、全16区画、2021年12月販売開始)、「スマートハイムシティ北平野」(京都府福知山市、全37区画、2022年10月販売開始)のほか、今後、「ユナイテッドハイムパーク糸島」(福岡県糸島市、全52区画)、「ユナイテッドハイムパーク佐世保早岐」(長崎県佐世保市、全28区画)、「ユナイテッドハイムパーク片山」(愛媛県今治市、全11区画)、「スマートハイムシティ紀伊」(和歌山県和歌山市、全39区画)を順次整備していく計画だ。
「戸建スマート&レジリエンスまちづくり」の好調がまちづくり事業を牽引し、2022年度は123億円(2021年度の売上高は78億円)を見込む。2019年度の自社土地契約棟数は2830棟、建売契約戸数は1070棟であったが、2022年度は、2019年度比でそれぞれ21%増の3420棟、44%増の1540棟となる見込み。
「ユナイテッドハイムパーク」としてブランド化した高付加価値分譲地の中でも、初期の計画で最大規模となるのが、総区画数165区画の「スマートハイムシティ太田」だ。「スマート&レジリエンス」で自然災害に備えた安心・安全で快適な暮らしを実現。また、分譲地の魅力向上の一環として、各住宅の境界に「コミュニティグリーン」のスペースを確保し、住民同士のコミュニティ形成を促す。また、街並み計画の保全を目的に植栽のガイドラインを定めた。四季折々の草花が楽しめる街並み形成を目指す。2022年11月時点で53区画を販売。建築条件付き宅地22区画、新規分譲住宅9棟が販売済となっている。建築分譲地付き分譲(203㎡~240㎡)の販売価格は1123万円~1579万円。新規分譲住宅(建物面積:104.95㎡~121.18㎡)の最多価格帯は4600万円。「工業化住宅の特性を最大限に生かしたまちづくりで、スピード感を持って地域の課題を解決し、『スマート&レジリエンス』のまちづくり、『ユナイテッドパーク』を全国に拡大していきたい」(同社)考えだ。
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