三井不動産レジデンシャル、“Mixed PLACE”を備える賃貸住宅2棟を竣工

1stプレイス、2ndプレイス、3rdプレイスのすべての機能を兼ね備える「Mixed PLACE」を持つ賃貸住宅2棟が竣工。ライフスタイルの多様化が進むなか、20～30代の入居者の新たな生活ニーズに応える。

三井不動産レジデンシャルが「Mixed PLACE」（ミックスド・プレイス）をコンセプトとする「パークアクシス門前仲町テラス」（東京都江東区）と「パークアクシス東陽町レジデンス」（東京都江東区）を相次いで竣工した。

IT技術の進化、在宅ワークの広がりなどにより場所に縛られない働き方やライフスタイルの多様化が進む。その一方で、プライベートと仕事というオン・オフの切り替えや運動不足などの課題も指摘されている。同社が展開する賃貸マンションブランド「パークアクシス」は入居者のほとんどが20代、30代のいわゆるミレニアル世代。「ライフスタイル、ワークスタイルの変化がコロナ禍に加速したが、変化は以前からあった」と、コロナ禍以前からこうした若年層に向けた商品企画として「ミックスド・プレイス」を計画していた。

「パークアクシス門前仲町テラス」は、東京メトロ東西線の門前仲町駅から徒歩10分の立地で、鉄筋コンクリート造・地上7階建て。25㎡の1ルーム～40.75㎡の2DKまで、総戸数189戸の賃貸マンションだ。

最も特徴的なのが一階に配置した「ミックスド・プレイス」と命名した200㎡の共用部だ。住む所が1stプレイス、働くところが2ndプレイス、カフェなどくつろぐスペースが3rdスペースといわれるが、「ミックスド・プレイス」はこれらをすべて兼ね備えたスペースとなっている。「いわゆる十人十色と言われるが、一人十色の使い方ができるのではないか」という空間提案である。

「パークアクシス門前仲町テラス」では、ミックスド・プレイスを大きく4つのゾーンで構成する。大開口の窓で広がりのあるカフェのようなオープン空間のリラックスゾーン、個室ブース12室を備え、防音にも配慮して仕事に集中できるコンセントレーションゾーン、簡単な運動などを行うことができるアクティブゾーン、リフレッシュしたいときに使えるリフレッシュゾーンで、用途や気分に応じて機能や空間を利用できる環境を提案する。アクティブゾーンではエアロバイクなどを無料で使えるサービスを提供、リフレッシュゾーンでは冷凍パンの販売やコーヒーサーバーを設置する。「部屋の延長線上で使っていただきたい。開放的な空間なので、柔軟な発想でクリエイティブな感覚を持って仕事もできるのでは」と、さまざまな使い方がされることに期待している。

今月末には「東陽町」250戸の物件が竣工。こちらも同じような共用部を用意した。第二の自宅としてリラックスして過ごせる「チルリビング」と、個室ブース、半個室ブース、オープンスペースなど目的や気分に応じて利用できるマルチワークスペースを設置する。

同社では、先に専有部と共用部の機能を見直し、食事の提供や生活備品の提供を行う「パークアクシス錦糸町スタイルズ」（東京都墨田区）を開発するなど、新たな商品企画を積極的に続ける。「今後もユーザーのさまざまな暮らし、住まいに関するニーズに応え、色々な賃貸住宅の開発に取り組む」と、ニーズが多様化するなか、新たな暮らし方の器となる賃貸住宅の開発に力を入れる。