[専門紙誌4社共同企画]栗原市(宮城県):シャッター通りのシャッターを開ける

地域外の協力隊、移住者、地域住民が商店街を再生

既存の商店街が“シャッター通り”と化す状況が見られるようになって久しい。少子高齢化、後継者難、市街地外の大型ショッピングモールの開店など、要因はさまざまである。宮城県栗原市の中ほど、栗駒岩ケ崎にある六日町通り商店街もその一例だ。奥州国道筋の城下町として栄え、戦後は近くの細倉鉱山の従業員で賑わった通りもシャッターが閉まったままの店が少なくない。その界隈に個性派ショップの出店が相次ぐ。

栗原市は2005年4月に旧栗原郡の9町1村(築館町・若柳町・栗駒町・高清水町・一迫町・瀬峰町・鶯沢町・金成町・志波姫町・花山村)が広域合併して誕生した。宮城県の北西部に位置し、東西に長い地域となっており、東は登米市、南は大崎市、西は秋田県、北は岩手県に接している。

栗原市の面積は804.97㎢で、宮城県全体の11%を占め、県内の市町村の中で最も広い。また、人口はおよそ6万5千人で、県全体の約3%を占めている。

同市は、広大かつ豊かな自然環境を有し、西にそびえる栗駒山を中心とする栗駒国定公園は栗駒山頂付近や県内最大の高層湿原である世界谷地等が特別保護地区に指定されている。また、ガンやハクチョウの飛来地として名高い伊豆沼・内沼は、ラムサール条約登録湿地および国設鳥獣保護区で、御岳山、一桧山・田代、伊豆沼・内沼は県自然環境保全地域に指定されている。土地利用においては、農地が森林に次いで多く、地勢の特長を活かして、古くから農業が盛んな地域だ。しかしながら、総農家数は2020年は5498戸と10年間で約33%減少している。

また、観光に目を向けると、栗原地域への観光客入込数は岩手・宮城内陸地震や東日本大震災で大幅に落ち込み、2019年には約190万人と岩手・宮城内陸地震前の水準まで回復したものの、2020年は新型コロナウイルス感染症の影響等から対前年比約72%と大きく落ち込んだ。

豊かな自然を生かした観光資源が豊富にあり、イワカガミ平・栗駒山およびその周辺施設には例年多くの観光客が訪れている。栗原地域の魅力を発信し、できるだけ長く滞在してもらうための取組みが必要な状況にある。こうしたなか、栗原市では、観光ポータルサイト「ぎゅぎゅっとくりはら」で栗原市の魅力を最大限に発信し、「栗原市に、来てけらいん。」(ぜひ来てください)と温かみを感じる方言で呼び掛けている。

自然を中心とした、栗原市の魅力発信で、市を挙げた観光客の誘致に力を注ぐ。

地域おこし協力隊が商店街を活性化

栗原市では市民協働として、平成26年度から地域おこし協力隊制度を活用している。地域おこし協力隊とは、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に受け入れ、地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図る。このことで、意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とする。


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