超地域密着営業を実践 将来を見据えた時間軸での戦略を

アイワホーム株式会社 代表取締役 竹中徹郎 氏

アイワホーム株式会社
代表取締役 竹中 徹郎 氏

アイワホームは、住む人に優しい、健康で快適な家づくりをモットーに、大阪府吹田市で事業を展開している。
独自の不動産ネットワークを活用し、吹田市における年間着工戸数連続 No.1を継続する同社の戦略について、竹中徹郎社長に話を聞いた。


──大阪府吹田市に特化する形で事業展開をしているようですね。

当社の最大の強みは土地の調達能力です。エリアを絞ることで、地域の土地情報を事細かに把握できるようになり、その強みを生かした住宅事業を展開しています。

吹田市は土地の需要と供給のバランスが崩れている地域です。需要に対して土地が足りていません。いい土地さえ入手できれば、特別な営業をすることなく顧客を獲得できます。その結果、競合他社と戦う必要がない独自の営業モデルを確立できました。

できるだけ地元の方々を雇用するようにもしています。地域の雇用創出に貢献できるだけでなく、地域のことや人をよく知っている方々の方が、メリットが大きいからです。

住宅会社の方でお客さまの住宅取得時期をコントロールすることは不可能です。しかし、知り合いが多ければ、住宅が欲しいというお客さまの情報をいち早く入手できる。それが結局は営業活動につながります。

吹田市の飲食店やトピックスの記事を毎日更新する「吹チャン!」というサイトも立ち上げ、自社で取材をして原稿を執筆しています。このサイトのための取材を通して知り合いが増えていけば、地域との繋がりがさらに増えるのではないかと考えています。

取材スタッフはアイワホームで住宅を購入されたオーナーママさん達で、同じくアイワホーム顧客のママさんが運営している「アイママキッチン」とも兼任していただいています。こうした取り組みの目的も地域での雇用創出と、多くの方々と知り合いになることです。

さらに、農業に取り組んでいます。吹田市近隣で「アイワファーム」を運営しているのです。そこで採れた野菜や果物をOBのお客さまなどに提供しており、大変喜ばれています。近隣の農家さんなどとも知り合いになれます。2022年に一斉に生産緑地の指定が解除される可能性があります。生産緑地の解除とともに売却される土地もあるでしょう。そうした時に農家の方々とお付き合いがあるということが生きてくるとも考えています。

ちなみに、当社では対象地域の全エリアの空き地・空き家などをリスト化しているほか、日常的な手紙の送付、訪問、金利の聞き込みまで行っています。地域密着と言っても、ここまでしている会社はまず無いはずです。

小さくても中身が徹底的にいい会社に

──吹田市で事業用ビルなども保有しているそうですが。

父と2人でずっと言ってきたのは、「小さくても中身が徹底的にいい会社」を目指そうということ。ある程度資本も持ちつつ、市場環境変化などに大きく左右されないような会社を創ることが経営戦略の柱にあります。


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