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新たな勢力の確立に向けエリアハウスメーカーとして地域に貢献

ネクストワンインターナショナル 代表取締役 遠藤一平 氏

ネクストワンインターナショナルは、ママ目線の注文住宅「With mama」を主軸に、千葉県の内房エリアで事業を展開する住宅メーカー。優良ビルダーの新たな組織も立ち上げた。地域密着型のエリアハウスメーカーとしての戦略を貫く、遠藤一平社長に話を聞いた。


ネクストワンインターナショナル
代表取締役
遠藤 一平 氏

──「ネクストワンインターナショナル」設立の経緯は。

大学卒業後、大手ハウスメーカーでの勤務を経て、父が経営していた東日本建設という建設会社に入社することになりました。創業者である父は、地元密着型の家族経営を望んでいましたが、私はいずれ会社を上場し、全国展開や海外進出をしたいと考えていたため、東日本建設の運営と並行して、2010年にネクストワンインターナショナルを設立しました。まずは、新築住宅の半値ほどで提供できる中古住宅の買取再販事業からスタートしましたが、現在は東日本建設の新築戸建事業を引き請け、千葉県の内房エリアで新築戸建事業を展開しています。

ママ視点の家造りでブランドを構築

──新築戸建事業の「With mama」というブランドを展開しています。

私は、「家は誰のためにあるのか」という問いに対し、「奥さんと子供のためにある」と考えています。〝女性を中心とした家造り〟を提供する、そういう理念を持ちこの事業に取り組んでいます。

ママ目線での住まいづくりを実践するために、年に2回ほど「With mama」で家を建てたオーナーを集め、ママ座談会というものを開催しています。はじめは、「With mama」で販売する住宅について意見やアドバイスをもらうことを目的にスタートしましたが、ママ同士の口コミや、新たなネットワークを構築する場にも繋がっています。自分の家を建てた会社をもっとよくしたいという想いから、積極的に改善点などを言っていただき、ママ目線の住まい造りに役立てています。

オーナーのなかには、ネクストワンインターナショナルで働いているスタッフもいます。なにより、自分の会社で家を建てた方に働いてもらうことは嬉しい限りです。

With mama」のブランド力の強化にも努めました。例えば、駅の看板など目につきそうな看板を全て借り、車もすべてピンクにするなど、ありとあらゆるものを「With mama」づくしにしました。モデルハウス周辺でフリーマーケットなどのイベントを開催し、すでに家の購入を考えている方や、興味を持っている方など、顧客対象を絞った営業にも力を入れています。今では集客や採用にも繋がり、千葉県での高い認知度に結びついていると思っています。口コミから紹介率も上がり、東日本建設の頃に比べると、集客は倍以上となりました。

大型分譲地の土地を購入したことがありますが、「With mama」ブランドで建てた家が即完売したのに対して、ブランドを持たない地元の工務店などは販売に苦戦している様子でした。同じ土地を扱っていても、ブランドを持っているか、持っていないかで全く違う。そうした経験からも、改めてブランドの大切さを実感しています。

エリアハウスメーカーの道を歩み続ける
現場の質や利益率を考えた経営理念

──今後、全国に展開する考えはありますか。

以前は、全国への展開も考えていましたが、現在は内房の千葉、市原、木更津、袖ヶ浦の4市に絞っています。展開するエリアを広げすぎると、やはり施工品質に差が出てしまいますし、現場の負担を考慮すると、職人や現場監督の移動時間を少しでも減らすことも重要だと考えています。

そのため、全国展開はせず、あくまでエリアハウスメーカーの道を進んでいこうと考えています。

エリアを限定し地域密着型の姿勢を貫きつつも、販売棟数でいうと、100~150棟の年間受注をキープしています。加えて、月あたり12棟をコンスタントに着工することで、工事の標準化も図っています。

反対に、年間20棟クラスだと資材の供給面などで苦労します。これまでエリアハウスメーカーとして展開してきたことで、地元の基礎屋さんや大工の方々とのネットワークも生まれています。ウッドショックが起きても、資材の供給面において影響はほとんど出ていません。そういう意味でも、当社としては年間で100~150棟くらいの事業規模が最適だと考えています。

その一方で、企業として仮に販売棟数を落とすことがあっても、売上を落とす気はありません。不動産事業を強化し、自社土地比率を上げていきたいと考えています。自社土地では建築条件を付けることができるため、その分利益率を高めることができます。これまで販売してきた住宅のうち、30~40%を自社土地としていましたが、極論をいうと100%にすることが理想です。そうして生み出した利益をもとに、再生エネルギー事業など、他の事業を展開していくことも考えています。

現在は、リフォーム事業にも力を入れ、住まいの相談や点検、修理を行う「おうちのクリニック」というブランドも展開しています。これまでの既存顧客のほか、新規顧客の獲得も目指し、リフォーム事業も伸ばしていく方針です。

──(一社)日本優良ビルダー普及協会(JGBA)を設立した想いは。

これまでエリアハウスメーカーとして展開するなかで、年齢が近く、売上も近いといった、共通点の多い経営者の方々とのネットワークが生まれてきました。そういう人たちが一つの場所に集まれば、勉強にもなり、面白いと思ったのがきっかけです。

豊富なノウハウや、住宅業界をより良くしたいという想いをもつ現在の理事の方々をはじめ、ライフデザイン・カバヤの窪田健太郎社長を会長とし、2021年1月に発足しました。

現在の加盟社数は約100社ですが、急拡大はせず徐々に体制を整え、3年後を目途に計300社の加盟を目指したいと考えています。2代目社長や、100棟クラスを目指したい方など、次世代を担う経営者の方々には、ぜひ共に成長を目指す経営者との情報共有の場として活用してもらえたらと思います。

我々のようなエリアハウスメーカーが強くなることで、安価で品質の高い住宅を多くの顧客に提供することができる。日本のためにもなる。そう信じています。

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