三菱地所レジデンス 30年までにCO2排出量を半減
25年以降、全マンションをZEH化
三菱地所レジデンスは2030年までにCO2排出量を半減させる。その実現に向け、2025年以降に供給する全ての分譲・賃貸マンションでZEH化を図る方針だ。
分譲も賃貸もZEH化
浦安市で第一弾
三菱地所レジデンスは脱炭素化の取り組みを強化する。今回、マンションの建設時に排出するCO₂と、入居後に居住者が50年間に排出するCO₂の排出量を、2030年までに2019年比で50%削減する方針を示した。
建設時のCO₂削減の取り組みの一環として、今後開発する全ての新築分譲マンション・賃貸マンションを対象に、現場造成杭はCO₂排出量が少ない高炉セメントを配合したコンクリートに順次切り替える。既に6物件に導入を決定している。
入居後のCO₂削減の取り組みについては、ZEH化を推進する。可能な物件から取り組み、2025年度には全ての新築分譲マンション、新築賃貸マンションでZEH-M Oriented 以上の環境性能を標準仕様とする。
新築分譲マンションでは今年1月に販売を開始した「ザ・パークハウス 新浦安マリンヴィラ」(千葉県浦安市・528戸)で、賃貸マンションでは2023年6月竣工予定の「ザ・パークハビオ 文京江戸川橋」(東京都文京区)で、同社初のZEHを実現している。
断熱性能の向上と省エネ設備導入の強化を図ることでZEH化を実現する考えで、断熱性能は「既に高いレベルであるため、大きなコストアップにはならない」(同社)という。省エネ設備は高効率エアコンや高効率給湯機、保温浴槽、節水型トイレなどの導入を図る。ZEH-M Oriented 以上とすることで、「居住者が使用するエネルギーを2割程度削減できる見込み」(同)としている。
太陽光発電の導入を加速
非化石証書の活用も
マンションで使用する電力の非化石化も図る。
2010年から、新築分譲マンションでは総戸数40戸以上の物件で太陽光発電を導入してきたが、今後は40戸未満の物件にも導入する。また、賃貸マンションでも今後は原則全ての物件に導入する方針だ。これにより、太陽光発電搭載物件を2030年には累計300棟にし、年間860t相当のCO₂削減を目指す。
導入した太陽光発電で発電した電気は共用部の電力に使用。太陽光発電だけでは賄えない共用部の電力は非化石証書付の電力を調達する。また、専有部の電力も一括受電会社を通じ非化石証書付きの電力で賄うことでマンションで使用する全電力の非化石化を目指す。
宮島正治社長は「地球温暖化への対応で、マンションでも脱炭素化は待ったなしの様相を呈してきている。また、環境配慮に価値を置く消費者も増えてきており、今後ますます脱炭素の取り組みは重要性を増す」としており、今回、2030年までにCO₂排出量半減の目標を掲げたことを機に、マンションの脱炭素化の取り組みにさらなるアクセルを踏む考えだ。
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