【2021年重大ニュース 新時代のターニングポイント】東京都で転出超過
東京近郊の住宅需要が高まる 戸建分譲や分譲マンション市場が活況
東京の転出超過が続いている。コロナ禍でテレワークが定着してきたことで、東京都心から埼玉、神奈川、千葉といった東京近郊に住み替える人が増加。これに伴い、割安な戸建分譲住宅や分譲マンションの販売が好調だ。
2021年、東京都で人口の「転出超過」が進んだ。東京都の人口は、2020年5⽉に、外国⼈を含む移動者数の集計を開始した2013年7⽉以降で初めて転出超過となった。その後、就職や転勤、入学による上京者が多い春先に一時的に転入増加となったが、それ以降は転出超過の傾向が続いている。直近の総務省の住民基本台帳人口移動報告によると、2021年10月の東京都の人口は転入が2万6220人、転出が2万9482人で、転出が転入を3262人上回り、6か月連続で転出超過となっている。
一方で、神奈川県、千葉県、埼玉県の東京周辺3県は転入超過の傾向だ。10月の転入超過数は、埼玉県が2054人、千葉県が1418人、神奈川県は812人となった。東京都から近郊の県に人口が移動し、住むなら東京都中心部よりも自然豊かな郊外がいい、そんな動きが出ている。
こうした動きの大きな要因となっているのは、コロナ禍でテレワークが一定程度定着してきていることだ。これまでは、働き盛りの若い世代を中心に、職場とできるだけ近い「職住近接」の居住ニーズが高かった。しかし、コロナ禍でテレワークが一気に普及し「職住一致」の傾向が強まったことで、必ずしも居住地域と職場との距離が近くなくても良いという状況が生まれ、一次取得者層を中心に東京都心から近郊エリアへの住み替え傾向が出てきている。
東京近郊の割安な戸建分譲に需要
トヨタホームは大規模分譲を次々供給
東京近郊への住み替えで、特に割安な戸建分譲住宅への需要が高まっている。
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